研究課題/領域番号 |
07670328
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
細菌学(含真菌学)
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研究機関 | 愛知医科大学 |
研究代表者 |
横地 高志 愛知医科大学, 医学部, 教授 (20126915)
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研究分担者 |
杉山 剛志 愛知医科大学, 医学部, 助手 (70268001)
加藤 豊 愛知医科大学, 医学部, 助手 (40267985)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1995年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | エンドトキシン / LPS / 熱ショック蛋白 / HSP / 肝細胞 / アポトーシス / ストレス応答 |
研究概要 |
細菌内毒素をマウス腹腔内に投与すると、腹腔マクロファージに熱ショック蛋白が誘導されることを報告した。今回、細菌内毒素を肝毒性作用で知られるD-ガラクトサミンとともにマウスに投与し、熱ショック蛋白の発現を検討した。このD-ガラクトサミンと内毒素を投与する実験系は、エンドトキシンショックの実験モデルとしても知られているため、臨床的エンドトキシンショックにおける熱ショック蛋白の発現を検討する意味でも興味深い。今回、熱ショック蛋白の発現は、免疫組織化学染色法を用いて検討した。D-ガラクトサミンと内毒素を接種後、3時間目から誘導型熱ショック蛋白70が肝臓の血管周囲に明らかに検出された。6時間目でその発現はさらに増強したが、16時間目では減少していた。一方、構成型熱ショック蛋白70は、3-6時間目で明らかに減少していた。この実験系で肝臓以外の臓器では誘導型熱ショック蛋白の出現は見られず、また構成型熱ショック蛋白の消失も見られなかった。この実験系は腫瘍壊死因子が重要なメディエイタ-であることから、D-ガラクトサミンと腫瘍壊死因子を投与したが、熱ショック蛋白の発現は見られなかった。このことは内毒素が熱ショック蛋白誘導に重要な役割を演じていることが示唆された。また、この実験系は、肝細胞に著しいアポトーシスを誘導することから、その前に熱ショック蛋白が発現されることは注目すべきである。肝細胞はストレスに対しストレス応答し、それでも回復できない細胞群がアポトーシスを引き起こすものと考えられた。
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