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ロタウイルスのプラーク変異株の間でみられた干渉現象の遺伝子レベルでの解析

研究課題

研究課題/領域番号 07670336
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 ウイルス学
研究機関秋田大学

研究代表者

中込 治  秋田大学, 医学部, 教授 (70143047)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1995年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
キーワードロタウイルス / VP4 / プラーク変異株 / 遺伝子 / 増殖性
研究概要

ロタウイルスは11分節の2本鎖RNAをゲノムにもつウイルスであり、混合感染により容易に組換え体を形成する。1986年にバングラデシュで分離されたヒトロタウイルス(429‐NP株)にはウシロタウイルスが混合感染していたが、プラーク純化の過程で共存するウイルスの増殖を抑制するユニークなウイルス株が分離された。すなわちプラークサイズが小さい429‐S4および大きい429‐L4の2株は、429‐S4も429‐L4も単独では10^8/mlの力価になるのに、429‐S4と429‐L4を同時に感染させると、429‐L4の産生が少なくとも100分の1以下に減少することがわかった。さらに429‐S4からはプラーク純化のたびに大きなプラークの変異株(429‐L4と同種のもの)が出現してくること、しかも親株である429‐S4と混合培養すると力価が100分の1になってしまうことがわかった。すなわち429‐S4は429‐L4の増殖を抑制する。さらに429‐S4を429‐L4以外の他のウイルス株と混合感染させても共存ウイルスの増殖を約90%抑制することがわかった。RNA‐RNA hybridizationによる解析により、429‐S4は429‐NPとgene4のみが異なることがわかり、429‐S4の抑制作用(干渉作用)がウイルス粒子のスパイクタンパクであるVP4に由来することが明らかになった。今まで混合感染しているロタウイルス株の間でこのような増殖抑制作用がみられたという報告はない。ロタウイルスのVP4は、赤血球凝集反応、レセプター結合能、ビルレンス、in vitroでの増殖性など様々な生物活性がマップされている極めて重要なウイルスタンパクである。本研究は、これらの諸性質に加え、VP4が混合感染しているロタウイルス株の間での増殖抑制に関与しているという新たな生物活性を示唆するものである。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] M.Mochizuki & O.Nakagomi: "Haemagglutination by rotaviruses in relation to VP4 genotypes." Research in Virology. 146. 371-374 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] O.Nakagomi & E.Kaga: "Distinctness of NSP1 gene of human rotavirus AU‐1 from NSP1 gene of other human genogroups." Research in Virology. 146. 423-428 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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