研究課題/領域番号 |
07670381
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
免疫学
|
研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
水落 次男 東海大学, 工学部, 教授 (90133149)
|
研究分担者 |
中田 宗宏 東海大学, 工学部, 講師 (00266371)
|
研究期間 (年度) |
1995
|
研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
|
配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1995年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
|
キーワード | アポトーシス / IgG糖鎖 / lpr遺伝子 / gld遺伝子 / Fas抗原 / Fasリガンド |
研究概要 |
本研究では、種を超えて慢性関節リウマチ(RA)患者や自己免疫疾患マウスで見いだされたIgGの糖鎖構造異常現象が自己免疫疾患の発症に関与しているのか、それとも、リウマチ因子の産生に関与しているのかを明らかにし、また、IgG糖鎖異常とアポトーシスとの関係を明らかにすることを目的として、アポトーシスに関係するFas抗原に障害をもったlpr遺伝子やFasリガンドに障害をもったgld遺伝子をもち、リウマチ因子を産生し慢性関節リウマチ様関節炎を発症するマウス(MRL/lprおよびMRL/gld)とリウマチ因子を産生するが疾患は発症しないマウス(C3H/lprおよびC3H/gld)、リウマチ因子産生も疾患発症もしないそれらの対照マウス(MRL/+およびC3H/+)についてIgGの糖鎖構造を詳細に解析した。まず、上記の各種マウスの血清を集め、プロテインAセファロースカラム、Sephacryl S-300カラムを用いてIgGを単離精製した。次に、それらIgGの糖鎖をヒドラジン分解法により定量的に遊離した後、p-アミノ安息香酸エチルエステル(ABEE)で標識し、その糖鎖構造を我々が最近開発した一連の微量糖鎖構造解析技術を駆使して詳細に解析し、種々のマウスの間で、IgGの糖鎖構造を比較検討した。その結果、IgGの糖鎖構造異常はアポトーシスに障害を受けて自己免疫病を発症しているマウス(MRL/lprおよびMRL/gld)に特徴的な現象であり、アポトーシスに障害を受けてもリウマチ因子は産生するが疾患は発症しないマウス(C3H/lprおよびC3H/gld)ではIgGの糖鎖構造に異常は起きていないことが明らかとなった。そのため、iGgの糖鎖構造異常の発現には疾患の発症と同様に、アポトーシスに障害が起きることとMRLマウス側の何らかの遺伝的背景の両方が関係していること、IgGの糖鎖構造異常が自己免疫病の発症に深く関係していることなどが強く示唆された。
|