研究課題/領域番号 |
07670401
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
衛生学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
竹下 達也 大阪大学, 医学部, 助教授 (20150310)
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研究分担者 |
江副 智子 大阪大学, 医学部, 助手 (40232954)
丸山 総一郎 大阪大学, 医学部, 助手 (70219567)
竹内 亨 大阪大学, 医学部, 講師 (00188161)
森本 兼曩 大阪大学, 医学部, 教授 (20143414)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1995年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 遺伝子多型 / アルコール感受性 / アルデヒド脱水素酵素 / アルコール脱水素酵素 / 飲酒行動 / 分子疫学 / アセトアルデヒド / ヘモグロビン |
研究概要 |
中規模の製造業事業所の男女従業員全員を対象として、(1)質問紙およびアルコールパッチテストを用いたアルコール感受性の調査、(2)アルコール代謝に関連するALDH2およびADH2の遺伝子多型のPCR法を用いた解析、を行い、相互の関連性を検討した。すべてに有効な情報が得られた男424名、女100名を対象として、以後の解析を行った。 ALDH2遺伝子型に関しては、アルコール感受性、飲酒行動ともに、これまで考えられてきたような、活性保有、活性欠損の2群ではなく、3つの遺伝子型(典型型ホモ、ヘテロ、非典型型ホモ)に対応する3群に分けられることを、はじめて明らかにした。しかし、飲酒時の症状は、遺伝子型の後二者間にはかなりの重複があることも明らかになった。ADH2遺伝子型に関しても、東洋人においては多型の頻度が高い。ALDH2多型にくらべてマイルドではあるが、飲酒時の皮膚のフラッシングは、このADH2遺伝子型の一定の影響を受けていることを、ヒト集団レベルでははじめて明らかにすることができた。 これら代謝酵素の多型と健康度との関連はいまだ十分には解明されていない。我々は、エタノールの活性の代謝産物であるアセトアルデヒドのヘモグロビン付加体量の測定方法を検討し、日本人集団への応用を試みている。HPLCと蛍光検出器の組み合わせにより、アセトアルデヒド由来の蛍光物質を極めて高感度に検出しうることを見いだした。この方法を用いて、すでにALDH2遺伝子型タイプによって、飲酒時の付加体の産生量が著しく異なることを見いだした。今後はこの方法を用いて、日本人集団におけるこの付加体量の解析、および飲酒に関連した健康度との関連の解析を行う予定である。
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