研究課題/領域番号 |
07670475
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
公衆衛生学・健康科学
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研究機関 | 国立公衆衛生院 |
研究代表者 |
藤田 利治 国立公衆衛生院, 疫学部, 室長 (30175575)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1996年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1995年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 精神疾患 / 再入院 / 受療中断 / 追跡調査 / 有病率 / 退院率 / 在院期間 / 年次推移 / 保健統計 / 平均在院日数 / 継続在院期間 |
研究概要 |
1.地域ベースの再入院の実態把握とその関連要因の検討 2つの保健所の協力を得て、医療保護入院後に退院をした343人の経過を約3年間にわたり追跡した。2つの保健所管内の再入院率は、1年後でそれぞれ30%と31%、3年後で41%と38%であった。再入院リスクの増大は「過去の入院回数」が多いことの影響が最も大きく、「診断」が非定型精神病、「医療費支払い区分」が生活保護、「保護者」が市町村長の者でも再入院リスクが増大していた。また、受療中断率も極めて高率であった。受療中断リスクが高い者の特徴として、診断がアルコール依存症・薬物依存症、精神病質・人格障害ないし痴呆であり、合併症があり、過去の入院回数が少なく、保健所への訪問依頼が否であることが示された。医療保護入院者の退院後の再入院および受療中断はかなりの頻度に上っており、またその関連要因の検討からも、精神障害者を地域で支える体制の整備が急務であることが明らかになった。 2.精神疾患に関わる統計資料の整備 1973年から1993年までの厚生省の患者調査および病院報告を用いて、精神疾患に係る統計資料を作成し、その経年推移について報告した。統計資料として整理した指標は受療患者数(外来患者数,在院患者数)、退院患者数と退院率、在院期間などであり、性別、年齢、診断、病院種類、地域ブロックなどとの関連を明らかにした。精神科受療有病率は外来受療の増加によって経年的増加が見られた。入院から退院までの在院期間は経年的に単調に短期化する傾向が継続していた。在院患者についての入院からその時点までの期間である継続在院期間は、ごく最近まで経年的に長期化の一途を辿ってきたが、1993年にはごくわずかではあるが初めて減少した。今後、継続在院期間が真に短期化に転じ、長期継続在院患者が減少に向かうかについては観察を継続する必要がある。
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