研究課題/領域番号 |
07670478
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
公衆衛生学・健康科学
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研究機関 | 大阪府立公衆衛生研究所 |
研究代表者 |
尾花 裕孝 大阪府立公衆衛生研究所, 食品衛生部, 主任研究員 (60191970)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1995年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 環境汚染物質 / 高圧抽出 / GPC / 分析 / ジクロロメタン / 残留農薬 / 自動化 |
研究概要 |
本研究の目的は農薬など環境中に残留する汚染物質の分析において、ジクロロメタンやクロロホルムなど分析従事者の健康や地球環境に悪影響を与える試薬を使用せず、また分析に使用する溶媒量そのものを減少させた高感度汚染物質分析方の確立を目指すものである。 まず分析者に対する溶媒暴露の少ない高圧抽出装置(ASE200)による抽出を試みた。高圧抽出装置は溶媒抽出を高温下で行うものである。抽出時の溶媒温度を100℃で行うことにより、溶媒の分析試料への浸透力が向上し、通常2時間程度必要な抽出操作が15分程度で完了した。当初本装置による抽出はジクロロメタンを使用することを前提としていたが、他の溶媒による抽出を検討した結果シクロヘキサン:アセトン(1:1)混合溶液を使用することにより、同等の抽出効率を得ることができた。また溶媒使用量も100mL以下であり、これまでの液-液分配法に比べ約1/2から1/3程度に減少した。19種の有機リン系農薬を分析対象とした添加回収実験では16農薬が良好な回収結果を示した。オレンジジュースのような液体試料においては回収率がやや低い傾向を示した。またアセフェートやメタミドホスについては小麦粉では50-60%回収されたが、水分含量の多い試料では10%程度しか回収されず、今後水溶性が高い物質については抽出条件を再検討することが課題として残った。 精製操作においても、分子サイズにより物質を分離するゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)が導入されつつあるが、汚染物質を良好に精製するにはジクロロメタンが必要であった。ジクロロメタンの代替溶媒についても検討を行ったところ、酢酸エチルとシクロヘキサンの混合比(7:3)の溶媒をGPCの溶離液として使用することにより良好な精製を行なえる可能性が示唆された。
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