研究課題/領域番号 |
07670491
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
法医学
|
研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
上野 易弘 神戸大学, 医学部, 助教授 (30184956)
|
研究分担者 |
浅野 水辺 神戸大学, 医学部, 助手 (90283879)
足立 順子 神戸大学, 医学部, 助手 (40030887)
龍野 嘉紐 (龍野 嘉紹) 神戸大学, 医学部, 教授 (80030831)
|
研究期間 (年度) |
1995 – 1996
|
研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
|
配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1996年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1995年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
|
キーワード | 脳動脈瘤 / III型コラーゲン / COL3Al / 遺伝子多型 / 免疫組織化学 / COL3A1 / 遺伝子 |
研究概要 |
1.脳動脈瘤並びに脳動脈壁を構成するIII型及びI型コラーゲンの分布 脳動脈瘤5例を抗コラーゲン抗体によって免疫染色した。脳動脈瘤壁は内弾性板と中膜平滑筋を欠き、主に肥厚した線維性組織からなり、抗I型コラーゲン抗体に対してびまん性に陽性、抗III型コラーゲン抗体に対しては全般に陰性又は弱陽性を示した。即ち、脳動脈瘤壁は主にI型コラーゲンで構成されていた。脳動脈壁では、III型コラーゲンは外膜にびまん性に、中膜筋層の筋線維間に細帯状に散在し、動脈瘤の有無による差異はなかった。 2.脳動脈瘤などの血管病変とIII型コラーゲン遺伝子(COL III A1)変異との関係 (1)法医剖検例84例につき、COL III A1遺伝子exon 33における点突然変異(C→T変異)の有無をPCR-RFLP法で調べた。遺伝子型は、脳動脈瘤破裂群ではC/T型1例とT/T型5例、心臓性急死群(対照群)ではC/T型6例とT/T型52例であった。C遺伝子とT遺伝子の頻度は、脳動脈瘤破裂群ではそれぞれ0.08と0.92、心臓死群では0.05と0.95であり、脳動脈瘤破裂群でC遺伝子の頻度がわずかに高かった。動脈壁異常と遺伝子型との関係の有無を調べるため、動脈瘤破裂・脳内出血と脳動脈瘤破裂群を血管病変群(20例)とすると、この群のC遺伝子とT遺伝子の頻度はそれぞれ0.12と0.88となり、対照群に比してC遺伝子の頻度が高い傾向を示した。 (2)COL III A1遺伝子exon 31における点突然変異(G→A変異)の有無をPCR-RFLP法で調べた。遺伝子型は、脳動脈瘤破裂群ではG/G型1例とG/A型5例、心臓性急死群ではG/G型11例、G/A型45例、A/A型2例であった。G遺伝子とA遺伝子の頻度は、脳動脈瘤破裂群ではそれぞれ0.58と0.42、心臓死群では0.58と0.42で、同じであった。又、血管病変群ではそれぞれ0.5と0.5で、対照群と有意な差異は見られなかった。
|