研究課題/領域番号 |
07670529
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
内科学一般
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研究機関 | 東京芸術大学 |
研究代表者 |
村田 克己 東京芸術大学, 保健管理センター, 教授 (80010148)
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研究分担者 |
須甲 松信 (須甲 松伸) 東京大学, 医学部, 講師 (80107622)
稲葉 政満 (稲葉 正満) 東京芸術大学, 美術研究科, 助教授 (50135183)
杉下 龍一郎 東京芸術大学, 美術研究科, 教授 (40015227)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
1996年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1995年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | ヘパラン硫酸 / マトリックス / ムコ多糖 / 構成不飽和二糖 / 高速液体クロマトグラフィー / マトリックス成分 / ムコ多糖の活性 / ペパラン硫酸異性体 / 脳動脈の凝固能 |
研究概要 |
細胞間マトリックス高分子物質の一つであるヘパラン硫酸は細胞接着活性と成長制御、特に、基底膜に於ける役割は顕著である。われわれは、ヘパラン硫酸特異分解酵素を見出し、これを用いてヘパラン硫酸の構成構造を解析することに成功した。炎症・組織修復過程において、細胞の代謝動態に影響を及ぼす。ヘパラン硫酸硫酸の分別・定量を高速液体クロマトグラフィーで行い、そのマトリックス成分をその構成二糖レベルで同定・定量する方法を確立した。ヘパラン硫酸の同定、定量を臨床的に応用し、Hurler症候群で尿中ヘパラン硫酸の微細分別に成功した。PSS患者で十二指腸構成ムコ多糖成分を新たに検出し、加齢組織と同じ成分変化することを見いだした。 ヘパラン硫酸異性体は、ヘパリチナーゼ、ヘパリナーゼの酵素を同時に消化させることによって、不飽和二糖に分離することができた。これら二種類のヘパリチナーゼは、結果的に、血管ヘパラン硫酸異性体の不飽和二糖の8種類を明瞭に分画することができた。脳動脈血管のヘパラン硫酸は、総ムコ多糖のほぼ半分を占める。ヘパラン硫酸とムコ多糖の双方は、加齢経過とともに増加するが、動脈硬化の進行とともに減少する。ヘパラン硫酸異性体は、高比率で硫酸を含まない二糖から構成されるが、この量は総ムコ多糖の約2/3となる。これに続いて、硫酸1個の不飽和二糖、そして微量の硫酸2個の不飽和二糖から成る。ここに特記すべきことは、ヘパリンが微量ながら存在することが判明したことである。ヘパリン、ヘパラン硫酸異性体の硫酸の中で、特に硫酸基の多いヘパラン硫酸は、加齢とともに増加するが、動脈硬化の進行とともに減少する。ヘパラン硫酸の、脳血管におけるこれら生理的機能を、その部分別分布、加齢、動脈硬化の点から検討した。その結果、ヘパラン硫酸異性体、特に硫酸化の高いヘパラン硫酸異性体,ヘパリンなどは加齢とともに増加することを知った。
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