研究課題/領域番号 |
07670654
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
呼吸器内科学
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
中村 秀範 山形大学, 医学部, 講師 (30240675)
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研究分担者 |
佐田 誠 山形大学, 医学部, 助手 (00280892)
加藤 修一 山形大学, 医学部, 助手 (90260463)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1996年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1995年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | インターロイキン8 / 気管支上皮細胞 / 細胞剥離 / 微小管 / 好中球エラスターゼ / タキン-ル / 細胞骨格 |
研究概要 |
我々は、気道被覆液中に存在する好中球エラスターゼは、気管支上皮細胞を刺激しIL-8産性を誘導させる重要な因子の一つであることを過去に報告した。本研究では、好中球エラスターゼによる気管支上皮細胞のインターロイキン8遺伝子の発現機構の解析を進めた。別の蛋白分解酵素であるトリプシン、EDTA,EGTAなどの化学的剥離・変形刺激及び細胞の機械的剥離によって気管支上皮細胞にIL-8遺伝子発現が誘導される事が明らかになった。これらの遺伝子発現の誘導はすべて微小管過重合物質であるTaxolの前処理により、抑制される。すなわち好中球エラスターゼはIL-8遺伝子の発現を直接誘導するのではなく、上皮細胞の形態変化に伴う細胞骨格の変化(特に微小管)によって、IL-8遺伝子の発現を誘導すると考えられる。微小管脱重合物質(colchicineなど)が、それ単独で気管支上皮細胞にIL-8遺伝子の発現を誘導する事実もこの仮説を強く支持している。 多くの炎症性気道疾患で、特に気管支喘息においては、気管支上皮細胞は常に"剥離・変形"と言う傷害を受けている。本研究は、従来傷害の結果としか認識さなかった"剥離・変形"という刺激によって気管支上皮細胞が自ら活性物質を産生し、気道疾患の病態生理を修飾している可能性を示した。
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