研究分担者 |
小島 彰 千葉大学, 医学部, 医員
はさ迫 清 千葉大学, 医学部, 医員
木村 弘 千葉大学, 医学部, 助教授 (20195374)
榊原 吉一 金沢工業大学, 経営工学科, 教授 (50092060)
栗山 喬之 千葉大学, 医学部, 教授 (20009723)
端迫 清 千葉大学, 医学部, 医員
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研究概要 |
慢性患者を持つ可能性が高い中高年者などが高所トレッキングなど高所滞在を安全に楽しむことができるための医学的ガイドラインを作ることが目的であった。平成7年度に引き続き、1.人工気象室でのシミュレーション実験による生理学的研究、2.実際の高所トレッキング中の中高年登山者を対象とした生理学的研究、3山岳旅行業界へのアンケート調査、4.登山の医学に関係する諸団体との協議の組織化を行った。 1.の成果は、日本胸部疾患学会(増山,1996&1997)、米国胸部疾患学会(Mizoo,1996)、World Congress on Mountain Medicine(Masuyama,1996),the 10th International Hypoxia Symposium(Masuyama,1997)などにて報告した。2.ネパールのエベレスト地域のトレッキングにでかけたグループを対象にした研究成果を日本衛生学会(小林,1996)や登山医学第16巻に報告した(小林,1996)。また1.2.の成果の一部は、文部省登山研修所発行の「高所登山テキスト」の「高所環境とその影響」にまとめた(増山,1997)。3.の日本の山岳旅行会社に対するアンケート調査の結果は、登山医学第16巻に発表されている(荻原,1996)。4.では、文部省登山研修所・日本山岳協会・日本山岳ガイド連盟・日本登山医学研究会との協議やシンポジウムの組織化を第15回及び第16回日本登山医学シンポジウムにおいて行った。またこれらの成果を普及させるための一般書、「中高年のための登山学Q and A」(増山,1996)を、日本放送協会出版から出版した。完全に成文化された厳密なガイドラインを発表するには至らなかったが、中高年の福利厚生に現実に役にたつ次のステップにつなげる有益な貢献をなしたと考えられる。
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