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in vivo遺伝子導入による間質性肺炎の病態解析と特異的治療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 07670666
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 呼吸器内科学
研究機関大阪大学

研究代表者

林 清二  大阪大学, 医学部, 講師 (70218577)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1995年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
キーワード間質性肺炎 / PDGF / 可溶性PDGF受容体 / ブレオマイシン肺炎 / HVJ-リポソーム / ハイドロキシプロリン
研究概要

われわれは昨年度までに、ヒトplatelet-derived growth factor(PDGF)-Bが胞隔の線維芽細胞の増殖、コラーゲンの沈着を誘導することを確認した。今年度は間質性肺炎モデル動物の肺局所でPDGF活性を抑制した時の肺病理組織像の変化を観察することにより、この因子が肺線維化に果たす役割を確認し、かつこの方策の抗線維化療法としての可能性を検討した。可溶性PDGF受容体β鎖細胞外ドメイン(XR)はPDGFとは結合するが、PDGF受容体の細胞内のチロシンキナーゼ部位を欠如するため信号伝達を行わない。この分子はデコイとして作用し、PDGFのPDGF受容体への結合を阻止し、その活性が抑制される(J Biol Chem,266,413,1991)。このcDNAを用い、チキンβアクチンプロモータ支配XR遺伝子発現プラスミドを作成した。経気道的なC57BL/6マウスの気道肺胞上皮細胞への生体内遺伝子導入には、センダイウイルスのスパイクをリポソーム表面に表出させることによって遺伝子導入効率を高めたHVJ-リポソーム法を用いた。間質性肺炎モデル動物として使用したブレオマイシン肺炎マウスの肺組織にはPDGF-BBタンパクの強発現を免疫組織染色で確認した。XR遺伝子投与群では対照の緩衝液投与群にくらべ有意に肺湿重量の低下と膠原線維量を反映するハイドロキシプロリン量の低下を認め、さらに組織学的検討ではXR群の胞隔の肥厚や細胞浸潤は軽度であった。以上の結果からPDGFがブレオマイシン肺炎で肺線維化の過程に関与することが確認され、われわれの方策によるPDGF活性の抑制が新しい抗線維化療法となりうることが示唆された。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Mitshiro Yoshida: "A histologically distinctive interstitial pneumoniainduced by overexpression of the interleukin 6,transforming growth factor b1,or platelet derived growth factor B gene" Proc Natl Acad Sci USA. 92. 9570-9574 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] 林 清二: "間質性肺炎とサイトカイン-in vivo遺伝子導入による病態解析-" 最新医学. 50. 2156-2162 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] 吉田 光宏: "生体内遺伝子導入によるTGF-bおよびPDGFの肺線維症における病態解析" 日本臨床. 54. 418-422 (1996)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] 林 清二: "気道肺胞上皮細胞へのin vivo遺伝子導入-間質性肺炎の病態解析" 医学のあゆみ. 176. 677-681 (1996)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] Eiji Takeuchi,: "A case of lung cancer producing interleukin 6 Internal Medicine" Internal Medicine. (in press).

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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