研究課題/領域番号 |
07670683
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
呼吸器内科学
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研究機関 | 金沢医科大学 |
研究代表者 |
栂 博久 金沢医科大学, 医学部, 助教授 (90142554)
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研究分担者 |
松田 正史 金沢医科大学, 医学部, 講師 (30165831)
岡崎 浩 金沢医科大学, 医学部, 助手 (70267730)
石垣 昌伸 金沢医科大学, 医学部, 助手 (10247439)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1996年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1995年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 急性肺傷害 / dexamethasone / 誘導型一酸化窒素合成酵素 / エンドトキシン / 免疫組織染色 / ウエスタンブロット / RT-PCR / in situ hybridization / ウェスタンブロット / 成人呼吸窮迫症候群 / 一酸化窒素 / 肺高血圧 / 気管支肺胞洗浄 / 肺微小血管圧 / 酵素抗体法 |
研究概要 |
(1)ラットの右心室に1mg/kgのエンドトキシンを投与した。6、12、24、48時間後の組織所見では、肺間質の単核球浸潤と肺胞腔内の浸出液の貯留を認めた。全肺ホモジェネートのWestern blotting(WB)では、6時間後のみ誘導型一酸化窒素合成酵素(iNOS)の蛋白レベルの発現が認められた。 (2)免疫組織染色では、約60〜70%のII型肺胞上皮細胞(II型細胞)にiNOS蛋白の強い発現が見られ、一部のマクロファージにも弱い発現が見られた。単離したII型細胞の免疫染色でも同様にiNOS蛋白の発現が見られた。WBでは、全肺および単離II型細胞ともに分子量130kDのiNOSバンドが確認された。無処置の肺ではiNOS蛋白の発現は見られなかった。 (3)全肺および単離II型細胞のRT-PCRでは、360bpsのiNOS mRNAの発現が見られた。単離II型細胞のIn situ hybridizationでは、iNOS mRNAのanti-sence riboprobeに対して約40%の細胞に陽性シグナルを認めた。Sence riboprobeでは陽性所見は認めず、反応の特異性が確認された。 (4)ラットへのエンドトキシン投与12時間前にdexamethasone 4mg/kgを腹腔内投与しておき、iNOS蛋白の発現が変化するか検討した。Dexamethasone前投与ラットの免疫組織染色では、少数のII型細胞にiNOS蛋白の弱い発現が見られるのみで、エンドトキシン単独の場合と比べてiNOSの発現は著明に抑制されていた。単離II型細胞でも、dexamethasoneによるiNOSの発現の抑制が確認された。 (5)以上まとめると、in vivoのラットエンドキシン肺傷害では、主としてII型細胞においてiNOSの転写レベウでの発現誘導が見られ、また、dexamathasoneはこのiNOS誘導を抑制することが示された。
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