研究課題/領域番号 |
07670716
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
神経内科学
|
研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
中村 龍文 長崎大学, 医学部, 講師 (00198219)
|
研究分担者 |
調 漸 長崎大学, 医学部, 助手 (40264220)
|
研究期間 (年度) |
1995
|
研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
|
配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1995年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
|
キーワード | HTLV-I関連脊髄症 / HTLV-I / 遺伝子治療 / 治療 / リボザイム / immunododulation |
研究概要 |
現在までにMT-2、HTLV-I関連脊髄症(HAM)患者髄液より樹立されたHTLV-1感染T細胞株、さらにHAM患者末梢血T細胞からのHTLV-I RNA配列中でGUXの配列を探しだし、ターゲットサイトを選択し、HTLV-Igag、envelope、tax領域に切断活性を持つリボザイムを設計中である。今後、リボザイムのin vitroの切断実験、in vivoでの発現実験で確認した後、炎症性サイトカイン産生能を中心として、リボザイム導入HTLV-I感染細胞及びHAM患者末梢血Tリンパ球の機能について検索する予定である。 我々は、現在までにHAMに対して、長期に安全かつ有効に施行できる治療法を検索してきた。今回のリボザイムによる遺伝子治療の基礎的試みもその中の一つであるが、phosphodiesterase inhitiborの一つであるペントオキシフィリン(PTX)療法でもその有効性が明らかになってきた。すなわち、PTXによるHTLV-I感染細胞からのTNF-αをはじめとする炎症性サイトカインの著明な産生抑制、さらには細胞間の相互作用、特に組織への細胞浸潤において重要とされている細胞接着因子発現へのdown-regulation効果が明らかにされてきた。この際、Tリンパ球中のHTLV-Iの増殖はNorthern blot法で検索した限り、有意な抑制効果は明らかにされなかったが、この現象には細胞内のcAMP濃度が関与している可能性が示された。このことより、HAMに対する今後の遺伝子治療の方法として細胞内signal transductionをターゲットしたimmunomodulation療法も考えられうる事と思われた。 以上のことより、今後はHAMモデルとされているHAMラットにおいて、リボザイムの有効性、PTXの有効性を確認していく予定である。
|