研究課題/領域番号 |
07670806
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
循環器内科学
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研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
片桐 敬 昭和大学, 医学部, 教授 (90102293)
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研究分担者 |
下司 映一 昭和大学, 医学部, 講師 (50192050)
今野 述 昭和大学, 医学部, 講師 (50215472)
柳下 俊邦 昭和大学, 医学部, 講師 (70183671)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1996年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1995年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 虚血再灌流 / Free radical / ESR / Cerium chloride / Catalase / 筋小胞体 / Mitochondria / ACE阻害薬 / Ca-ATPase / Hydrogen peroxide / Superoxide dismutase / 再潅流障害 / フリーラジカル / SOD / catalase / working heart / cerium chloride |
研究概要 |
(目的) 心筋の再灌流障害時におけるフリーラジカルの関与を、各種実験モデルにおいて検討し、さらにこれらに対するラジカル消去剤の効果についても検討した。 (結果) 1.ラット灌流心(Langendorff,working heart)モデルおよび成犬の冠結紮再灌流モデルにおいて、Electron Spin Resonance(ESR)法により再灌流30秒から5分後においてPOBNによりトラッピングされるフリーラジカルを検出した。さらにSODの前投与は、フリーラジカルの発生を有意に抑制した。 2.ラット灌流心および成犬の冠結紮再灌流モデルにおいて、短時間虚血後の再灌流心においては、心筋小胞体のCa-ATPase活性の有意な低下と膜構成蛋白の崩壊がより早期から起こることが示された。 3.ラット再灌流および単離心筋細胞において、hydrogen peroxideと特異的に反応し沈着物として電顕観察が可能なCerium chlorideの投与により、血管内皮細胞およびmitochondriaから産生されるhydrogen peroxideを電顕でとらえ、再灌流障害時に発生するフリーラジカルの発生源を明らかにした。 4.成犬の15分虚血後の再灌流心すなわちStunned myocardiumにおいて、ラジカル消去剤であるSODやACE阻害薬(alacepril)投与により、心機能や筋小胞体機能が有意に保持され、stunned myocardiumにおける心機能低下の一因として、フリーラジカルの関与が示唆された。 (総括) 以上より、いずれの実験モデルにおいても虚血再灌流時に発生するフリーラジカルが虚血再灌流心の細胞障害に重要な役割をになっていることが明らかとなり、さらにラジカル消去剤投与の有用性が示された。
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