研究課題/領域番号 |
07670835
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
小児科学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
松原 洋一 東北大学, 医学部, 助教授 (00209602)
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研究分担者 |
萩野谷 和裕 東北大学, 医学部, 助手 (00208414)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1995年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | フェニルケトン尿症 / 遺伝子治療 / アデノウィルスベクター |
研究概要 |
フェニルケトン尿症のモデルマウスを対象として、遺伝子治療の基礎的検討を行った。本症は、肝臓のフェニルアラニン水酸化酵素遺伝子の異常によって生じ、重篤な知能障害をひきおこす常染色体劣性遺伝疾患である。まず、HVJ-リボソームを用いてヒトのフェニルアラニン水酸化酵素cDNAをこのマウスに導入した。その結果、肝臓において遺伝子導入と発現が認められたが、その効率は低く、マウスの血清フェニルアラニン値を低下させるには至らなかった。そこで、組換えアデノウイルスベクターを用いた遺伝子治療の検討を行った。そのために、CAGプロモーター下流にヒトフェニルアラニン水酸化酵素のcDNAを組み込んだ、非増殖型5型アデノウイルスを作成した。スクリーニングによって選択した9個のウイルスクローンを検討したところ、いずれも目的とする組換えウイルスであることが証明された。得られたウイルスをCOS7細胞に感染させたところ、m.o.i.=3.0の力価で、正常マウス肝に匹敵する酵素比活性を得ることができた。つぎに、モデルマウスの門脈に4x10^8p.f.u.のウイルスを投与したところ、24時間後には、血清フェニルアラニン値の正常化が認められ、その効果は7日間持続した。10日後には、再び血清フェニルアラニンが遺伝子導入前の値に戻った。同様の結果は、尾静脈からの全身投与でも観察された。さらに、遺伝子導入後10日頃より、灰白色であった体毛の黒色への変化が観察され、14日目には野生型マウスとほぼ同じ毛色に変化した。今回の研究で、組換えアデノウイルスを用いた遺伝子導入によって、一過性ではあるが、モデルマウスの表現型を正常化させることが可能であることが証明された。このことは、フェニルケトン尿症の遺伝子治療に対して、組換えアデノウイルスベクターが有用であることを示唆するものと考えられる。
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