研究課題/領域番号 |
07670844
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
小児科学
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
内山 聖 新潟大学, 医学部, 教授 (80108050)
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研究分担者 |
橋本 尚士 新潟大学, 医学部, 講師 (90208455)
田中 篤 新潟大学, 医学部附属病院, 講師 (60221389)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1996年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1995年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 小児 / 高血圧 / アンジオテンシノーゲン / 遺伝子 / 変異 / Life style |
研究概要 |
対象は、新潟県のある地域において検診を行った小学5年、中学1〜3年生の健康小児131名である(男児80名、女児51名、年齢範囲: 10〜15歳、平均年齢: 13.0±1.9歳)。毎年、脂質、肝機能および末梢血液検査を行っており、今回は地域の教育委員会の指導の元に両親の許可を得て、アンジオテンシノーゲン(AGT)遺伝子多型の分析を行った。AGT遺伝子多型は末梢血白血球よりDNAを抽出し、AGT遺伝子の235番目のアミノ酸の変異をPCR法で観察し、235番目のアミノ酸がメチオニンとなるalleleをA、スレオニンとなるalleleをaとし、次の成績を得た。 1)AGT遺伝子多型の遺伝子型の頻度はAA型6.9%、Aa型34.3%、aa型58.8%であり、各alleleの頻度はAが0.24、aが0.76であった。 2)ホモ接合型であるaa型をもつ小児と他の遺伝子型(AA型+aa型)をもつ小児の2群に分け検討すると、aa型をもつ小児の収縮期血圧が有意差はないものの高値を示した。他の因子については両群間に明らかな差を認めなかった 3)3遺伝子型と収縮期および拡張期血圧との間には明らかな関連はみられなかった。 4)3遺伝子型と生活様式や高血圧家族歴との間に有意の関連を認めなかった。 5)収縮期血圧を目的因子とし、他の諸因子を独立因子とした重回帰分析では、AGT遺伝子多型の遺伝子型は統計学的に有意の因子であった。 以上より、日本人小児を対象とした今回のAGT遺伝子多型の検討では、成人での報告と同様にAGT遺伝子多型と収縮期血圧の関連がみられ、AGT遺伝子多型が小児期の血圧調節に何らかの役割を果たしている可能性が示唆された。
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