研究課題/領域番号 |
07670846
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
小児科学
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
里方 一郎 新潟大学, 医学部・付属病院, 講師 (70170800)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1995年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | Msx1 / Msx2 / Bmp4 / Lefl / MyoD / Syndecan |
研究概要 |
私たちがこれまでに作成したホメオテイック遺伝子Msx1およびMsx2のノックアウトマウスを用いて、これらの遺伝子の標的遺伝子ないし下流遺伝子の同定を試みた。胎生12.5日から生直後のMsx1欠損マウスの臼歯の形成過程について、増殖因子Bmp4の発現をin situ hybridizationにより経時的に調べたところ、歯上皮のBmp4の発現は、野性型と同じように胎生12.5日頃より認められたが、直下の歯間葉での発現は全経過を通して全く認められなかった。一方、野性型の歯間葉でのBmp4の発現は、Msx1の発現が射止められるようになる胎生13.0頃より認められなかった。また、最近報告された転写因子Leflのノックアウトマウスの歯の発生異常が、Msx1欠損マウスの異常と全く同じであったことより、Msx1欠損マウスにおけるLeflの発現を調べたところ、野生型とは異なり、歯間葉での発現は全経過を通して全く認められなかった。Lefl欠損マウスの歯間葉でのMsx1の発現は、正常であった。in vitroでMsx1欠損マウスの歯間葉を培養し、ビーズにBMP4を付けて植え込むとLeflの発現を誘導できた。以上の実験結果より、歯の発生においては、最近に歯上皮からBMP4が放出され、このシグナルにより直下の歯間葉において、Msx1の発現が誘導され、このMsx1が、直接あるいは間接的にBmp4の発現を誘導し、産生されたBMP4がLeflの発現を誘導する、すなわち、歯上皮Bmp4→歯間葉Msx1→Bmp4→Leflというシグナル経路が存在し、この経路により歯が形成されることが明らかにされた。毛嚢、乳腺の形成においても、上皮Bmp4→間葉Msx1およびMsx2→Bmp4→Leflという、ほぼ、歯と同じシグナル経路が重要な役割を果たしていることが明らかにされた。さらに、肢芽においても、上皮(頂堤)Bmp4→間葉(進行帯)Msx1およびMsx2→Bmp4という共通の経路の存在が発見された。Msx1およびMsx2は、この他に、心内膜床、妊娠子宮、下垂体などの上皮一間葉相互作用が認められる組織で発現しており、上述したシグナル経路と共通の経路が、各器官形成に際して機能していることが推測される。in situ hybridizationによるMsx1およびMsx2の下流遺伝子の探索では、この他に、体節Msx→MyoD、歯間葉Msx1→Syndecanの経路が明らかにされた(Cell投稿準備中)。Msx1およびMsx2のsubtractionあるいはPCRdifferential displayによる標的遺伝子ないし下流遺伝子の同定の試みについては、いくつかのクローンを単離した段階であり、現在、欠損マウスのRNAを用いたRNAse Protection assayなどにより、確認の実験を行っているところである。今後、陽性クローンについて塩基配列の決定を行い、研究を進めていく予定である。
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