研究課題/領域番号 |
07670894
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
小児科学
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研究機関 | 杏林大学 |
研究代表者 |
赤木 美智男 杏林大学, 医学部, 講師 (40167812)
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研究分担者 |
合原 一幸 東京大学, 工学部, 助教授 (40167218)
阿波 彰一 杏林大学, 医学部, 教授 (00010182)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1996年度: 200千円 (直接経費: 200千円)
1995年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 心拍のゆらぎ / 非線形ダイナミクス / 心房細動 / Torsades des pointes / 心室性頻拍 / 正常成人 / ウサギ / カオス / イヌ |
研究概要 |
平成8年度は、心房細動時の心室リズムの解析の実験の追加と、動物のtorsades de pointesモデルの作成を行った。 1.2名の心房細動患者のデータを追加して解析したが、やはり心房細動時の心室のリズムは白色雑音的であり、決定論的なダニナミクスの関与を示唆する結果は得られなかった。なお、この結果については、平成8年10月の第33回日本臨床生理学会総会にて発表した。 2.Aconitine投与による心室不整脈(とくにtorsades de pointes)のモデルの作成は、当初イヌを用いる予定であったが、薬物への反応の個体差が大きく、個体数を増やす必要があったので、ウサギに変更した。家兎にaconitine溶液を徐々に静注していくことにより、全個体ではないがtorsades de pointesを誘発することができた。得られた心電図波形を、標準的な非線形解析法である(1)リターンマップ(2)相関次元解析(3)非線形予測法にて決定論的カオスの有無を調べたが、カオスや他の決定論的ダイナミクスを示唆する結果は得られなかった。しかし、別の興味深い現象が観察された。Torsades de pointesに至る少し前に、いくつかの個体で2種類の心室性頻拍が認められたが、そのひとつは各波形がほぼ同じ形をしたもので、もうひとつは心拍ごとに波形が不規則に変化するものであった。前者は当然周期運動と考えられ、後者は相関次元4程度のカオスと考えられた。この結果については、平成7年5月の第2回世界小児心臓病学会議にて発表予定である。 3.心室細動・徐細動を繰り返すことにより心筋障害時の不規則な心拍リズムを導く実験は現在の所成功していず、実験を継続する予定である。
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