研究課題/領域番号 |
07670921
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
小児科学
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研究機関 | 川崎医科大学 |
研究代表者 |
寺田 喜平 川崎医科大学, 医学部, 講師 (50172094)
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研究分担者 |
河野 祥二 川崎医科大学, 医学部, 助手 (30278923)
片岡 直樹 川崎医科大学, 医学部, 教授 (60069044)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
800千円 (直接経費: 800千円)
1995年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | 水痘帯状疱疹ウイルス / ウイルスレセプター / 標的細胞 |
研究概要 |
ウイルスが感染を起こすためには、まず細胞に吸着する必要があり、これがウイルスの細胞親和性とその感染症の特徴を表している。現在、水痘帯状疱疹ウイルスのレセプターや標的細胞は不明である。また潜伏感染や帯状疱疹発症の機序について不明な点が多く、このウイルスのレセプターが判明すれば大きく前進する。 私どもは水痘の感染初期の患者から採血し、CD3、CD56、CD45RO、CD45RAなどのモノクローナル抗体を用いてセルソーターで単離した。単離した1.2×10^5個のリンパ球からDNAを抽出し、varicella-zoster virus (VZV)のgene31から作製したプライマーを用いてdouble nesed PCRを行った。結果はCD45RO陽性リンパ球がPCRの陽性率80%ともっとも高く、CD45RO陰性リンパ球はいつも陰性であった。また、CD45RO陽性リンパ球からPCRで増幅された遺伝子のコピー数は、ソーティング前のリンパ球1.2×10^5個より増幅されたものより多かった。次に、CD45ROモノクローナル抗体を用いて感染阻止実験を行った。fibroblastを培養しVZVを感染させる前にモノクローナルで処理を行うと、処理なしで感染させたときに見られるCPEの変化が認められなかった。すなわち、CD45ROのモノクローナル抗体でVZVの感染がブロッキングされたことからCD45ROがVZVレセプターと想定でき、CD45RO陽性リンパ球はVZVの標的細胞であろうと考えられた。 今後VZVの抽出レセプターによる前処理による吸着阻害の立証ができればVZVのレセプターと確定することができる。
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