研究課題/領域番号 |
07670922
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
小児科学
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研究機関 | 久留米大学 |
研究代表者 |
吉田 一郎 久留米大学, 医学部, 助教授 (20182751)
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研究分担者 |
荒牧 修一 久留米大学, 医学部, 講師 (30211014)
猪口 隆洋 久留米大学, 医学部, 講師 (00191891)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1997年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1995年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 先天性有機酸血症 / リバースサーチ法 / 珪酸カラム液体分配クロマトグラフィー法 / 確認用診断システム / 診断自動化 / 珪酸カラム液体分配クロマトグラフィー |
研究概要 |
先天性有機酸血症の診断には、患者尿中の有機酸を正確に検出,分析さらには定量することが何より重要であるが、従来、我が国で最もよく施行されてきた有機溶媒抽出法は極性の高い有機酸では抽出効率が低く、先天性有機酸血症の診断上、誤診につながる問題たとえばプロピオン酸血症におけるメチルクエン酸の見落としなど決定的に重要なリスクを有していた。また従来のマニュアルによる有機酸分析ではどうしても、人為的な見落としやその他のミスなどが生じることやマニュアルゆえの所要時間の長さも問題であった。今回はこれらの問題を一挙に解決するため、尿中有機酸の抽出に最もすぐれた効率を有する珪酸カラム液体分配クロマトグラフィー法とガスクロマト-質量分析法にリバースサーチ法を組み合わせることにより、尿中有機酸検出のための優れた分析および診断システムを確立することができた。さらにこの診断システムを用いて、国内外よりの依頼検体を分析し、多くの先天性代謝異常症を診断することができた。また有機溶媒抽出でごく少量のメチルマロン酸を尿中に排泄する患者や、3-ヒドロキシプロピオン酸を排泄する患者でメチルクエン酸は増加していないことの確認や、チロジン血症1型が疑われる患者でのサクシニルアセトンの有無の確認など診断上、重要な場合に本診断システムが最終判断上、有用であった。本診断システムをすべての尿サンプルに用いることはできなくても、この診断システムをスクリーニング診断用のウレアーゼ処理法による分析結果の再確認として使用することにより、所要時問の短縮および診断の精度の向上などが期待され、今後、さらに国内外よりの診断依頼に対応してゆく予定である。
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