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アトピー性皮膚炎における角質細胞間脂質代謝に関する研究:スフィンゴミエリン代謝の異常とセラミド量減少について

研究課題

研究課題/領域番号 07670970
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 皮膚科学
研究機関東京女子医科大学

研究代表者

桧垣 祐子  東京女子医科大学, 医学部, 講師 (80189745)

研究分担者 尾形 順子  東京女子医科大学, 医学部, 助手 (80266741)
村田 恭子  東京女子医科大学, 医学部, 助手 (40246525)
研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1995年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
キーワードアトピー性皮膚炎 / 角質細胞間脂質 / セラミド / バリアー機能
研究概要

アトピー性皮膚炎(AD)患者の前腕屈側の皮疹部と無疹部、健常人の前腕屈側、接触皮膚炎、慢性湿疹の皮疹部より、テープストリッピングで採取した角層を材料として蛋白を抽出し、コリン部分のメチル基を^<14>Cでラベルしたスフィンゴミエリンを基質として反応させ、生成物の放射活性をスフィンゴミエリン水解活性として測定し、反応生成物を薄層クロマトグラフィー(TLC)で解析した。その結果、スフィンゴミエリン水解活性はAD患者の皮疹部、無疹部で異常な亢進を認めた。一方、接触皮膚炎、慢性湿疹では、健常人と比較し明らかな差は認めなかった。
反応生成物のTLC解析ではねアシラーゼを用いてスフィンゴミエリンを加水分解した際に生じる、スフィンゴシルホスホリルコリンのスポットと一致する中間生成物を認め、生成物阻害試験の結果、これがスフィンゴシルホスホリルコリンであることが確認された。このスフィンゴシルホスホリルコリンの生成は接触性皮膚炎では認められず、非特異的な炎症の結果とは考えにくい。
さらにAD患者皮疹部の角層を30回テープストリッピングし、その表層、中間、最下層の角層サンプルについてそれぞれ酵素活性を測定したところ、表層よりも中間ないし最下層の方が活性が高く、細菌など外因性の酵素による影響ではないと考えた。
また全表皮の酵素活性の解析のためAD患者2例の前腕皮疹部より、パンチバイオプシーし、ディスパーゼで表皮を分離、蛋白を抽出し、角層と同様に測定したところ、AD患者では健常人に比較して無疹部で約2倍、皮疹部で約7倍の酵素活性を認め、この酵素活性が表皮細胞に由来していることが確認された。
以上の結果から、スフィンゴミエリンアシラーゼの誘導はAD患者に特異なスフィンゴミエリンの代謝異常であり、その結果セラミドの減少を来たすと考えられた。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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