研究分担者 |
松尾 義朋 (松尾 義明) 佐賀医科大学, 医学部, 助手 (30209506)
土井 順子 佐賀医科大学, 医学部, 助手 (20271124)
幸田 弘 佐賀医科大学, 医学部, 教授 (60037455)
石丸 純一郎 佐賀医科大学, 医学部, 助手 (70253614)
上野 雅子 佐賀医科大学, 医学部, 助手 (60264165)
|
研究概要 |
研究経過 試作した小口径表面コイル(口径約5cm)を用い,1.5テスラのMRI装置Signa・AdvantageおよびSigna・Horizonに装着して使用した。FOV(field of view)は8cm,スライス厚は3mm、画像計算マトリックスは256×256を基本とし、正常ボランティアの足底部、および手背部を撮像した。その結果,表皮と真皮の区別,皮下組織内の脂肪とその内部を貫く結合組織の網目構造の描出は容易であった。表皮はT1強調画像にて比較的高信号,真皮は比較的低信号の層として描出された.しかし、表皮内の層構造は描出できず,踵部で角質層を他の表皮層より分離することも困難であった。臨床例については皮膚・皮下組織の腫瘍性疾患、炎症性疾患等に正規のコイルのうち最小のもの(口径約8cm)を用いて撮像を行い,実験例との画像の対比を行った。小口径表面コイルを用いた場合、皮膚のコイルに密着する部分の信号が高くなりすぎ、距離が離れると信号が急に落ちるという欠点に遭遇した。これを克服するためにはコイルの口径とFOVに応じて皮膚の間に適当な距離を設定する必要があると考えられた。 今後の展望 更に小さな口径のコイルおよびFOVによる皮膚、皮下組織の撮像を行いたい。特に、指の爪下部、指関節部、手関節部、顔面部、頭皮等の表在構造について詳しく正常構造のMRI画像所見を確立し、病変の診断法の基礎としたい。加えて,同意の得られた患者については試作コイルによる腫瘍病変あるいは炎症性病変の描出能を検討したい。
|