研究課題/領域番号 |
07671029
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
放射線科学
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研究機関 | 東京女子医科大学 |
研究代表者 |
小野 由子 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (50075470)
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研究分担者 |
山本 昌昭 東京女子医科大学, 医学部, 助教授 (80096651)
神保 実 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (40075255)
岩井 恵理子 東京女子医科大学, 医学部, 講師 (80179473)
梅原 裕 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (60246618)
井出 光信 東京女子医科大学, 医学部, 講師 (30176317)
西村 芳子 TOKYO WOMEN'S MEDICAL UNIVERSITY, SCHOOL OF MEDICINE, LECTURER (90266841)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
1996年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1995年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 脳血管障害 / 虚血性 / 脳梗塞 / dynamic CT / XenonCT / 局所脳血流量 / cerebral ischemia / cerebral blood flow / Xenon inhalation CT |
研究概要 |
[結果]発症後早期(3日以内)の虚血性脳血管障害30例についてDCTを施行し、この中から発症後5日〜24日の間に8例にXeCTを施行した。発症後2日以内の25例について、DCTでの血流低下は以後のCTで同部に梗塞巣の出現を示唆した。また梗塞巣の部位に相当する神経症状が持続した。発症後20時間以内に血流低下のない2例のうち1例に発症後3日目で梗塞巣が出現した。また発症後3日以内に血流低下のない2例では一時出現した半身不全マヒは著明な改善を示し、社会生活に不自由のない程度にまで回復した。XeCT、DCTですでに血流低下のある6例ではXeCTも同部およびその他の部に血流低下が認められた。またDCTで血流低下がわずかであった2例のうち1例ではXeCTで局所脳血流の軽度の低下および増加の混在が認められ、他の1例ではむしろ患側での敵値が高かった。[考察]以上より発症後早期の血流と神経症状の出現および持続に関してDCTは比較的正確にその所見を現している。但し発症後早期に血流が保たれ、その後に再血流低下を示す例では早期のDCTはこの後に出現するCT所見と神経症状を予測することは出来なかった。XeCTはCTでの血流低下と一致した局所脳血流低下を示す例が多いが、発症後時間が経過した例については必ずしもDCTと同様な所見を呈していなかった。この理由は虚血後の再血流供給の程度、贅沢灌流などによるものと考えられる。 今回我々が期待していた発症早期の虚血性脳血管障害例での正確な血流の低下あるいは回復をDCT、XeCTで判断することは無理であった。但しDCTは発症復CTで低吸収域が出るまでの時期にそれ以後の所見を予測することが80%以上可能である。発症後早期にDCTで明らかな血流低下がなく、その後再発作あるいは神経所見の憎悪が認められる例に対してはその時点で再度DCTを施行できればより確実な血流再供給の有無を判定することができる。XeCTに関しては撮影時間が長いこと、神経所見のある被検者が静止と十分で一定な呼吸を保つことが困難な場合が多く、わずかな動きによるartifactあるいは十分なXenon吸入が出来ないための健側および患側全体にわたる血流値低下なども認められ、XeCTのみから局所脳血流と神経所見との関係を評価することは不可能であった。
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