研究課題/領域番号 |
07671037
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
放射線科学
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研究機関 | 関西医科大学 |
研究代表者 |
播磨 洋子 関西医科大学, 医学部, 講師 (80140276)
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研究分担者 |
永田 憲司 関西医科大学, 医学部, 助手 (30247928)
今村 正浩 関西医科大学, 医学部, 助手 (40268339)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1996年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1995年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 放射線治療 / アポトーシス / 癌遺伝子 / 子宮頚癌 / 癌関連遺伝子 |
研究概要 |
1994年10月〜1997年7月までに放射線治療を施行した子宮頸癌44例を対象とした。初診時と10.8Gy(1.8Gyx6回/1週間)照射終了3時間後に子宮頸部腫瘍を生検針で採取した。p53遺伝子のexon5〜8の点突然変異の有無をsingle strand conformation polymorphism(SSCP)法で、ヒトパピローマウィルス(HPV)の感染の有無をpolymerase chain reaction(PCR)法で検討した。治療前と10.8Gy照射後のBaxとBcl-2の発現の有無を免疫組織染色によって調べた。野生型p53は40例で変異型p53は4例であった。HPVの感染は17例(38.6%)に認められた。放射線治療前のBaxとBcl-2の発現と各因子には有意差を認めなかった。しかし、10.8Gy照射後にI、II期は全例Bax発現ありであったが、III、IV期ではBax発現なしの症例が多かった。また、10.8Gy照射後にBcl-2発現ありの群は発現なしの群より腫瘍径が大きかった。Kaplan-meier法による生存率の比較では放射線治療前のBaxとBcl-2の発現と生存率は有意差を認めなかった。しかし、10.8Gy照射後にBax発現ありの群は発現なしの群に比べて有意に生存率が良好であった(P=0.003)。反対に10.8Gy照射後にBcl-2発現なしの群は発現ありの群に比べて有意に生存率が良好であった(P<0.0001)。Cox比例ハザードモデルを用いた多変量解析では10.8Gy照射後のBcl-2の発現が予後に関る最も重要な因子であった。したがって10.8Gy照射後のBaxとBcl-2の発現は放射線感受性の指標として有用であると考えられた。
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