研究課題/領域番号 |
07671080
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
精神神経科学
|
研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
高畑 直彦 札幌医科大学, 医学部, 教授 (20000987)
|
研究分担者 |
藤井 充 札幌医科大学, 医学部, 講師 (80199299)
深津 亮 札幌医科大学, 医学部, 助教授 (10113614)
|
研究期間 (年度) |
1995 – 1996
|
研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
|
配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1996年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1995年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
|
キーワード | リソソーム経路 / アミロイド前駆体蛋白 / アミロイドβ蛋白 / 輸送小胞 / clathrin / β-COP / Concanamycin A / リソソーム系関連経路 / アルツハイマー病 / 細胞内輸送経路 / クラスリン / adaptor protein / β-cop / Alzheimer病 |
研究概要 |
培養筋細胞を用いてリソソーム経路に関与する輸送小胞を特異的蛋白によって識別して、Aβ産生機構における輸送小胞の役割について免疫病理学的、生化学的検討を加えた。 1.輸送小胞に特異的な蛋白に対する抗体の樹立: 輸送小胞にはclathrin被覆小胞とβ-COPなどのCootmer蛋白をもっている非被覆小胞がある。Clathrinならびにβ-COPのアミノ酸配列からペプチドを合成して、特異抗体の樹立した。 2.Concanamycin A添加培養筋細胞におけるAPPの細胞内分解・処理過程の検討: Concanamycin A(Con A)に被覆小胞によるエンドサイトーシスを選択的に阻害する。 1)組織病理学的検討:Con A添加により細胞膜下に多数の空胞が出現する。 2)免疫病理学的検討:APP、Aβに対する抗体を用いるとCon A非添加でも細胞質、細胞表面が顆粒状に染め出されるが、Con A添加により空胞の一部は明らかに陽性となった。Clathrin抗体は細胞表面、細胞膜下に多数の小胞様構造が染め出された。Con A添加により形成された空胞の一部も陽性であった。β-COP抗体では細胞内に特有の染色像が見られた。ERGIC53、galactosyltransferase抗体では明瞭な変化は見られなかった。 3)生化学的検討:Con A添加ないし非添加条件で^<35>S-メチオニンを用いてパルスラベルを行い、APP、Aβ抗体で免疫沈降を施しオートラジオグラフィーにて検討した。Con A非添加条件で4kDaのAβが検出されるが、Con A添加によってこの4kDaバンドは減少したが明らかに存在した。 以上の結果は細胞表面からclathrin被覆小胞を介してリソソームに至る経路とこれとは別のnon-clathrin型の輸送小胞を介してリソソームに至る経路がAβの生成に重要な役割を演じていることを示唆する重要な知見と考えられる。
|