研究課題/領域番号 |
07671106
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
内分泌・代謝学
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
柴田 宏 群馬大学, 生体調節研究所, 助教授 (20235584)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1996年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1995年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | インスリン / グルコーストランスポーター / GTP結合蛋白 / Rab4 / Rab |
研究概要 |
我々の検討により、ラット脂肪細胞におけるGluT4の細胞内リサイクリングにおいてエキソサイトーシスおよびエンドサイトーシスがともにGTP結合蛋白により調節されていることが示されたが、いかなるGTP結合蛋白が関与するかという点に関しては明らかでない。Cormontらにより低分子量GTP結合蛋白のRab4がGluT4小胞に存在することが報告されたことから、GluT4のエキソサイトーシスにRab4が関与するか検討した。Rabファミリー蛋白のC端にはRab蛋白の細胞内局在を決定する配列が存在する。Rab4のC端アミノ酸20個からなる合成ペプチドをラット脂肪細胞内に導入すると、インスリンによるグルコース取り込みおよびGluT4のトランスロケーションがともに著明に抑制された。Rab3CあるいはRab3DのC端ペプチドには抑制作用がないことから、この抑制はRab4に特異的である。さらにI型組織主要適合抗原由来ペプチドD^K-(62-85)によりGluT4のエンドサイトーシスを完全に阻害した条件下においても、Rab4のC端ペプチドによるインスリン作用の抑制効果が見られたことから、GluT4エキソサイトーシスにRab4が関与することが示された。さらにインスリンによりRab4が活性化されるか検討するために、細胞膜を透過性にしたラット脂肪細胞に^<35>S-GTP_γSを投与し一定時間インキュベーション後、Rab4を免疫沈降しRab4に結合した^<35>S-GTP_γS量を測定した。Rab4への^<35>S-GTP_γS結合量はインスリンの存在により約2倍促進され、このインスリン作用はPI3キナーゼ阻害剤であるワ-トマニンにより完全に抑制された。したがって、インスリンはPI3キナーゼを介する機構によりRab4を活性化しGluT4のトランスロケーションを促進することが示唆された。
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