研究課題/領域番号 |
07671153
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
内分泌・代謝学
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研究機関 | 帝京大学 |
研究代表者 |
山内 俊一 帝京大学, 医学部, 助教授 (40191374)
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研究分担者 |
田ケ谷 哲夫 帝京大学, 医学部, 助手 (90276767)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1995年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | ポリオール / アンヒドログルシトール / フルクトース / マンノース / 腎尿細管 / 糖輸送担体 |
研究概要 |
今回、ペントバルビタール麻酔下のラットに各種糖・ポリオールを2時間にわたり持続静注投与し、in vivo条件下でアンヒドログルシトール(AG)と各種糖との、腎での再吸収における競合関係を中心に観察した。AG再吸収はフルクトースとマンノースにより強い競合阻害を受け、おのおの3.64mmol投与時の尿中AG排泄量は、フルクトースで1.99±0.33μmol、マンノースでは2.34±0.43μmolと、同量のグルコース投与時の3.87±0.61μmolに匹敵するレベルであった。これに対して、シュークロース、キシロース、ガラクトース、ミオイノシトールは競合関係を示さなかった。尿中AG総排泄量を尿中負荷糖総排泄量で除去したAG・負荷糖比は、グルコースの0.005に比し、ガラクトース、シュークロース、ミオイノシトールおよびキシロースでは1〜2桁低いのに対して、フルクトースとマンノースでは0.007前後とグルコースに匹敵するレベルに達した。更に混合負荷では、AG再吸収は共存するほぼ等量のフルクトースまたはマンノースの影響を受けないのに対して、フルクトースとマンノースの再吸収は共存する等量のAGにより著明に(P<0.001)阻害されることも判明した。またAG単独多量負荷によっては、血漿ゴルコース濃度、尿中グルコース排泄量のいずれも有意な影響を受けないことも判明した。以上の結果より、腎尿細管にAG/フルクトース/マンノース選択的輸送系が存在すること、この輸送系はグルコース輸送体よりも下流に位置することが強く示唆された。またこの共輸送体は、AGに対してより強い親和性を示すことから、AG特異的輸送体の可能性も考えられる。また、近年判明しつつある、フルクトース選択的輸送体であるGLUT5との関連性を現在検討中である。なお、今回の研究より、AG再吸収には浸透圧は大きな影響を及ぼさない一方、AGを含む多くの六単糖の再吸収が、高濃度のアミノ酸の灌流により阻害されることも判明した。
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