研究課題/領域番号 |
07671170
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
内分泌・代謝学
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研究機関 | (財)東京都臨床医学総合研究所 |
研究代表者 |
矢島 由紀子 財団法人 東京都臨床医学総合研究所, 遺伝情報研究部門, 研究員 (60090114)
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研究分担者 |
秋田 朗子 財団法人 東京都臨床医学総合研究所, 遺伝情報研究部門, 研究員 (40124432)
佐藤 真友美 財団法人 東京都臨床医学総合研究所, 化学療法研究部門, 研究員 (50124459)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1995年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | G蛋白質 / Go / αサブユニット / 脂肪細胞 / 分化 / 抗糖尿病薬 / 百日咳毒素 / 分化転写因子 |
研究概要 |
3量体G蛋白質(αβγ)は一般に細胞膜に存在し、短期の細胞外シグナルの伝達に関与することが知られている。これまで下垂体細胞でホルモン刺激によってG蛋白質のαサブニットが細胞質に移行することを見い出した。しかしこの可溶性αサブニットの生理的な役割は皆目分かっていない。一方、マウス由来前脂肪細胞ST・13にも可溶性αサブユニットが存在した。ST-13が脂肪細胞へ分化する過程において,種々のG蛋白質の動態を特異的抗体を用いたイムノブロット法、二次元電気泳動法、各種トキシンによる化学修飾法で解析して、G蛋白質の分化への役割を検討した。 ST-13をdexamethasone/methylisobutylxanthine処理により脂肪細胞に分化させると細胞膜中のGsとGi2のαサブユニットに変化はなかったが、Goのαサブユニットは分化に従って増加した。また、ST-13の細胞質中にGoのαサブユニットが見い出され、それも増加した。この細胞質のGoのαサブユニットは百日咳毒素でADP-リボシル化されたが、GoのαサブユニットのN末の抗体では認識されず、細胞質中のGoのαサブユニットはN末が修飾を受けていることが示唆さた。ST-13は抗糖尿病薬ciglitazoneの誘導体のADDによっても脂肪細胞に分化するが、この場合もGoのαサブユニットの増加をみた。一方、ST-13細胞はretinoic acidによって分化が抑制されるが、この場合はGoのαサブユニット量の増加が低下した。GoのαサブユニットにはGoAαとGoGαの2種の分子量が存在する。そこでST-13の脂肪細胞への分化に伴って増加するBoのαサブユニットの同定を、それぞれの特異的抗体と等電点電気泳動法で解析した。分化によって、GoBαが著しく増加することを見い出した。神経系の細胞の分化ではGoAαが特異的に増加するとされているが、末梢系の脂肪細胞の分化ではGoBαが増加し、GoAαとGoβαが別々の機能を有することが示唆された。
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