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腫瘍細胞組織因子発現、血漿組織因子とDIC発症に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 07671188
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 血液内科学
研究機関新潟大学

研究代表者

高橋 芳右  新潟大学, 医学部・付属病院, 助教授 (70163285)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1995年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワード播種性血管内凝固 / DIC / 組織因子 / 白血病 / 組織因子経路インヒビター
研究概要

播種性血管内凝固(DIC)の発症には、癌細胞、白血病細胞などが産生する組織因子(TF)が極めて重要である。またTFによる血液凝固反応の始動は組織因子経路インヒビター(TFPI)により制御される。そこでまず患者の同意下に樹立ないし市販の白血病細胞株HL-60、KY821(ともに急性骨髄性白血病)、HT93(急性前骨髄球性白血病)、MZ93(慢性骨髄性白血病[CML]単芽球性急性転化)、K562(CML赤芽球性急性転化)、KU812(CML好塩基球性急性転化)、MEG01、TK91(ともにCML巨核芽球性急性転化)、MOLT-3(T細胞性急性リンパ性白血病)のTF発現を抗原量とmRNAから比較検討した。TF発現はHT93、HL-60、KY821、MZ93、MEG01、MOLT-3で比較的多量、K562で少量のみ認め、KU812およびTK91ではほとんど見られなかった。KY821では、TNF-α、IL-Iβ刺激によりTF産生が増加した。HT93では分化誘導療法薬のATRA処理でTF産生の著名な低下がみられ、ATRA投与後のDICの軽快に重要と考えられた。次にDIC症例における血漿TFとTFPIの動態を比較検討した。DIC症例では血漿TF、TFPIとも上昇していた。血漿TFは固型癌と白血病で高値であったが、TFPIはあらゆる基礎疾患によるDICで上昇していた。TFとTFPIは相関しなかった。経時的にみると、発症時TF高値例ではTFはその後のDICの経過と平行あるいは先行して推移した。しかし、TFPIはTFおよび他の凝血学的指標の変動と無関係であった。
以上、骨髄系、単球系と一部のTリンパ系白血病細胞でTF発現がmRNAおよび蛋白レベルで確認され、しかもLPSや炎症性サイトカインにより増強され、白血病症例の凝血異常やDIC発症に関与するものと考えられた。また血漿TEPIはDICでは低下せず、血漿TFと異なりDICの経過観察には有用でないものと考えられた。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Hoyu Takahashi: "Plasma tissue factor pathwayinhibitor in disseminated intravascular coagulation: Comparison of its behavior with plasma tissue factor." Thrombosis Research. 80. 339-348 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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