研究課題/領域番号 |
07671198
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
血液内科学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
吉田 弥太郎 京都大学, 医学研究科, 講師 (80064525)
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研究分担者 |
笹田 昌孝 京都大学, 医療短期大学部, 教授 (30144364)
小熊 茂 京都大学, 医学研究科, 助手 (00169260)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1995年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | アポトーシス / DNA切断化 / エンドヌクレアーゼ / 急性白血病 / 骨髄異形成症候群 / 血球分化 |
研究概要 |
1.エンドヌクレアーゼの単離: ヌクレオソーム間のDNA断片化はアポトーシスの生化学的特徴であり、エンドヌクレアーゼの作用によるとされる。われわれはヒト白血病細胞や造血系細胞で自己核消化法を用いて、Mgイオン・Mnイオン依存性ヌクレアーゼが存在することを報告してきた。本研究では培養白血病細胞P39の細胞亜分画からMgイオン・Mnイオン依存性に標的細胞核DNA断片化を誘発しうるヌクレアーゼ活性の分析を行い、核内の分子量30Kdの蛋白を発見した。この核内蛋白“End 30"がアポトーシスに関与しているとの直接的根拠はないが、標的細胞核のDNA断片化、3'OH末端活性、Znイオンによる阻害などよりアポトーシスとの関連が強く示唆される。 2.各種エンドヌクレアーゼの造血細胞内の分布 われわれの開発した自己核消化法での検討では、血球の核内エンドヌクレアーゼにはEND30のほかに、Caイオン・Mgイオン依存性ヌクレアーゼと酸性ヌクレアーゼとの少なくとも3種類が存在する。END30は白血病やMDSの芽球以外にも、幹細胞、赤芽球、T細胞、B細胞、単球、NK細胞、巨核球にみられる。Caイオン・Mgイオン依存性ヌクレアーゼは、幹細胞、赤芽球、未分化及び分化顆粒球、単球、NK細胞、巨核球にみられる。酸性ヌクレアーゼは各分化段階の顆粒球、T細胞、NK細胞、単球などに存在する。ヌクレアーゼの血球内分布の意義は不明であるが、アポトーシスが系統発生的にconserveされていることから、Mgイオン依存性エンドヌクレアーゼを原型とする酵素群のファミリーを形成する可能性が考えられる。 3.DNA strand break法によるアポトーシス評価 本法で骨髄生検組織を検索したが、その成績の判定には少なくともパルスフィールド法の併用が必要と考えられた。
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