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血液幹細胞の巨核球への増殖分化に関わる新規非受容体型チロシンキナーゼの研究

研究課題

研究課題/領域番号 07671216
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 血液内科学
研究機関熊本大学

研究代表者

山口 直人  熊本大学, 医学部, 助教授 (00166620)

研究分担者 須田 年生  熊本大学, 医学部, 教授 (60118453)
研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1995年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
キーワードチロシンリン酸化酵素 / Hyl / Src型キナーゼ / Csk / 多核化 / 巨核球
研究概要

巨核球への増殖・分化の機構を明らかにするために、血液幹細胞の巨核球化の際に発現が上昇する非受容体型チロシンリン酸化酵素Hylの機能解析をおこなった。1.我々が単離したHylチロシンキナーゼは、Src型チロシンキナーゼの抑制的制御作用を持つCskと構造上きわめて類似しているが、血液細胞と脳でのみHylとCskの両者の発現があり、他の細胞種では、Cskの発現しか認められない。単クローン性抗体を作製してHylの細胞内局在を調べたところ、血小板では主に膜画分に、COS細胞を用いた一過性発現では核内にも局在し、細胞質内に主に存在しているCskと機能的差異が予想された。2.Hylの機能を調べるために、ヒト血液細胞株KMT-2にHylを恒常的過剰発現させた。得られた全てのクローンは染色体数の増加と多核化を起こし、分裂期での染色体整列・分配の異常および細胞質分裂抑制と多核化細胞の3次元的分裂を示した。3.Hyl過剰発現細胞において、Src型キナーゼのうち、Lynに選択的な自己リン酸化の抑制が認められ、自己リン酸化抑制はLynの酵素活性を上昇させた。Hyl過剰発現により、複数の蛋白のチロシンリン酸化の亢進が起こり、特に、分裂期特異的に出現するチロシンリン酸化蛋白p65を見い出した。このp65が細胞質分裂抑制に重要な働きをしていることが考えられる。4.Hyl遺伝子欠損マウスを作製した。生まれてきたマウスの外見は一応正常であり、成熟細胞のエフェクター機能についての詳細な検討が必要である。Hylはin vitroでは、Cskと同様に、Src型キナーゼのC末端チロシンをリン酸化するが、本研究で示したように、in vivoで、細胞内局在およびSrc型キナーゼ制御機構の相違・Hyl過剰発現による表現形から、HylとCskの役割分担を予想させる。今後、Hylの基質およびp65の同定などを行い、多核化機構を明らかにしてゆく予定である。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Yamaguchi N: "Golgi retention mechanism of β-1,4-galactosyltransferase : membrane-spanning domain-dependent homodimerization and association with α- and β-tubulins." J.Biol.Chem.270. 12170-12176 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] Iwama A: "Terminal differentiation of murine resident peritoneal macrophages is characterized by expression of the STK protein tyrosine kinase,a receptor for MSP." Blood. 86. 3394-3403 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] Hashiyama M: "Predominant expression of a receptor tyrosinekinase,TIE,in hematopoietic stem cells and B cells." Blood. 87. 93-101 (1996)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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