研究課題/領域番号 |
07671225
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
血液内科学
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研究機関 | 東京女子医科大学 |
研究代表者 |
藤井 寿一 東京女子医科大学, 医学部, 助教授 (70107762)
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研究分担者 |
三輪 史朗 (財)冲中記念成人病研究所, 所長 (40034954)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1995年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 溶血性貧血 / 赤血球酵素異常症 / ピルビン酸キナーゼ異常症 / モデルマウス / ミスセンス変異 / 転写因子 / トランスジェニックマウス / エリスロポエチン |
研究概要 |
CBAマウス純系コロニー内に自然発症した遺伝性溶血性貧血症の原因を明らかにするため、赤血球酵素活性および解糖中間体の測定、赤血球・肝臓抽出液のイムノブロット解析、肝臓抽出液のアイソザイム解析を行ない、この貧血がピルビン酸キナーゼ(PK)異常によることを決定した。次いでRACE法にてCBA系マウス骨髄mRNAからマウス赤血球(R)型PKcDNAクローニングを行い、得られた配列をもとに異常マウスの分子異常を解析した。PK異常マウスではR型PKの活性中心にG338D置換が明らかになり、活性中心の構造変化により基質親和性が低下し、赤血球内の生理的基質濃度におけるPK活性がほとんど消失したものと結論できた。このPK異常モデルマウスを用いて、赤血球酵素異常症の貧血に対する内因性エリスロポエチンの増加による代償作用の関与、薬理量のエリスロポエチン単独投与、ないしエリスロポエチンとbutyrateやhydorxyureaを用いて構造上正常な他のアイソザイムの強制発現による治療効果を検討する為に、今年度はPKのR型アイソザイムの細胞特異的発現調節機構を解明した。先ず、肝(L)型PK遺伝子上流のDNasel高感受性領域を検索し、次いでヒト遺伝子ライブラリーより単離したPK遺伝子クローンの塩基配列をR型PKの転写開始部位より約7kb上流まで決定した。その結果、PK遺伝子転写開始部位の上流約4kbに赤芽球系細胞特異的なDNasel高感受性領域を同定し、その領域の約700bp内に4つのGATA、4つのCACCC、さらに分化段階特異的転写因子NF-E4の認識配列を同定した。現在、ヒトL型遺伝子の第1・2エクソンおよびその5′上流域約8kbを含む遺伝子断片とヒトR型PkcDNAおよび3′領域約2.6kbに存在するAP-1サイトを用いて、ヒト赤血球型PKミニ遺伝子を構築し、PK異常マウスの受精卵に注入し、トランスジェニックマウスを作製している。
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