研究課題/領域番号 |
07671237
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
腎臓内科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
野島 美久 東京大学, 医学部(病), 助手 (90201699)
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研究分担者 |
森野 憲胤 東京大学, 医学部(病), 医員
三村 俊英 東京大学, 医学部(病), 助手 (30260491)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1995年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | インテグリン / 細胞外基質蛋白 / 情報伝達 / ループス腎炎 |
研究概要 |
本研究では、細胞外基質蛋白がその細胞表面受容体であるインテグリンとの結合を介して細胞の増殖や分化を制御する生理活性物質であるとの観点より、 1)糸球体上皮細胞やメサンジウム細胞を用いたin vitroの培養系で、細胞外基質蛋白との結合により活性化される情報伝達経路を明らかにし、これを基盤として、 2)腎炎糸球体においてこれらの経路がいかなる動態にあるかを、ループス腎炎のモデルであるlprマウスを用いたin vivoの系で解析することを目的とした。 我々の得た知見は以下の通りである。 1)インテグリンを介した細胞接着の刺激によりMAPキナーゼの活性化が誘導される(森野ら、J.Biol.Chem.270:269-273,1995)。 2)同様の刺激により新規情報伝達分子であるp130Casのチロシンリン酸化が亢進する(野島ら、J.Biol.Chem.270:15398-15402、1995)。 接着刺激によりリン酸化されたp130Casはアダプター分子であるc-Crkと結合してMAPキナーゼの上流として機能する可能性がある。(浜崎、野島ら、論文投稿中) lpr腎炎の糸球体では上皮細胞に発現される接着斑キナーゼp125FAKの発現とチロシンリン酸化が亢進している(野島、Annual Review腎臓、72-77、1995)。 以上の事実より、細胞外基質とインテグリンの結合により細胞内の情報伝達系が活性化されること、また活動性腎炎の糸球体局所ではこれらの情報伝達経路の活性化が生じており、腎炎の進展に寄与していることが推定された。
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