RKCTK1 mRNAの発現調整;培養細胞を用い様々な因子によってRACTK1mRNAが影響されるか否かについて検討した。pH上昇によって、このKチャンネルのmRNAが転写亢進される。pHは生理的範囲内で、時間単位で大きな変化がみられる。その機序は、HCO_3を関知する何らかの受容体を介する可能性が高く、また管腔側すなはち尿のHCO_3を関知するという結論が得られた。この作用はin vivoでも認められた。以上の結果はAmerican Society of Nephrologyで発表し、現在投稿中である。RACKT1蛋白の発現調節;pHの上昇によって、このKチャンネルは分オーダーで細胞膜に移動する。このことは電気生理学的に観察でき、発現させたXenopus oocyteでも認められるため、転写亢進とは無関係である。同じ事は、免疫組織化学的にも証明し得た。このsortingはcytochalasinDで阻害されることからmicrofilamentを介した機序が想定された。以上の結果はAmerican Society of Nephrologyで発表し、現在さらに検討し投稿準備中である。
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