研究課題/領域番号 |
07671297
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
外科学一般
|
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
錦見 尚道 名古屋大学, 医学部, 講師 (40242862)
|
研究分担者 |
桜井 恒久 名古屋大学, 医学部, 助教授 (50144142)
|
研究期間 (年度) |
1995 – 1997
|
研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
|
配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1997年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1996年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1995年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
|
キーワード | polytetrafluoroethylene / エレクトレット / 人工血管 / 動脈閉塞症 |
研究概要 |
人工血管に内皮細胞を付着させ抗血栓性を高める研究が精力的に行われているが、人工血管を負に帯電させることで、負に帯電している血液中の細胞表面との電気的な反発力によりで細胞成分の人工血管への付着を防ぐことが本研究の目的である。 シートエレクトレット化法でエレクトレット化したゴアテックスシートの中心表面電位は、陽極性面+1000v以上、負極性面-1000V以上であった。アルミフォイルにより両面をショートした状態で3年間保存したが、電位の低下は殆ど見られなかった。 雑種成犬血液中に3分間浸したシートを走査型電子顕微鏡観察し、particle free surface areaの割合(%PFSA)を算出した。エレクトレット化シートの陰性荷電面で96.4±5.2%、非エレクトレット化シートで76.6±38.1%で、前者では有意に%PFSAが大きかった(P<0.05;Man-Whitney U-test)。エレクトレット化および非エレクトレット化スシートを、雑種成犬20頭の下大静脈にパッチ移植した。すべてのパッチ縫着部は開存していたので、開存率では群間に差を認めなかった。移植後10日で取り出したグラフトを観察した。電顕では、エレクトレット化シートでは細胞成分の付着が明らかに少なかった。しかし、非エレクトレット化シートの表面も一部を除いて、平滑なフィブリン膜で覆われていた。このために群間で開存率の差が見られなかったと判断した。パッチの面積が小さいため、非エレクトレット化シートでも治癒機転により早期にグラフト内面が平滑になり、下大静脈では開存に影響を与えるほどの差が得られなかったと考えられた。
|