研究課題/領域番号 |
07671302
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
外科学一般
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
田口 哲也 大阪大学, 医学部, 助手 (80243260)
|
研究分担者 |
木本 安彦 大阪大学, 医学部, 助手 (70153228)
芝 英一 大阪大学, 医学部, 助教授 (90215997)
高井 新一郎 大阪大学, 医学部, 教授 (80028513)
|
研究期間 (年度) |
1995
|
研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
|
配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1995年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
|
キーワード | 乳癌 / ER / PgR / RT-PCR / 内分泌療法 |
研究概要 |
原発性乳癌組織よりtotal RNAを抽出し逆転写を行い、cDNAをPCR法により増幅してエストロゲンレセプター(ER)とプロゲステロンレセプター(PgR)のmRNAレベルを測定した(ER-PCR法・PgR-PCR法)。ERのPCR生成物の確認は、サザンブロッティングによりおこない、PgRのPCR生成物の確認は、直接シークエンシングおよび制限酵素認識部位の存在によりおこなった。ERのPCRprimerはすでに発表されていたFuquaらの物を用いたが、PgRのPCRprimerは独自に設計した物を用いた。従来からの測定法との比較をした結果、ERの免疫組織化学染色(ER-ICA)との一致率は83%(相関係数0.56)、PgRのエンザイムイムノアッセイとの一致率は86%(相関係数0.69)と有意な相関を示した。 従来の蛋白レベルだけの測定では乳癌内分泌療法の有効性を完璧には予測できないため、今回のPCR法によるERおよびPgRの測定結果との関係を検討した。対象とした全乳癌症例についてはER-PCR陽性症例において内分泌療法が有効と考えられたが、従来の測定方法により予測された有効性と同程度であった。今回の測定ではER-PCR法はER-ICA法と高い相関を認めたが、最も汎用されているdextran-coated charcoal(DCC)法とは有意な相関を認めなかった。DCC法では閉経前乳癌患者において内因性エストローゲンが高いために測定上問題(低値)になってくる場合が考えられる。そこで、閉経前乳癌患者における内分泌療法とER-PCR法による測定結果との関連を検討してみた。その結果、ER-PCR法によるER陽性症例はDCC法のER陽性症例より内分泌療法の効果が高い傾向を示した。 以上のことよりER・PgR-PCR法による乳癌のホルモンレセプター測定は閉経前乳癌患者の内分泌療法の適応を決めるのに有用と考えられた。
|