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ヒト肝臓におけるバリン代謝の調節:肝硬変による代謝異常のメカニズム

研究課題

研究課題/領域番号 07671381
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 消化器外科学
研究機関名古屋大学

研究代表者

野浪 敏明  名古屋大学, 医学部, 助手 (80189422)

研究分担者 下村 吉治  名古屋工業大学, 工学部, 助教授 (30162738)
谷口 健次  名古屋大学, 医学部, 医員
高木 弘  名古屋大学, 医学部, 教授 (70154755)
研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1995年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワードヒト肝臓 / 肝硬変 / バリン代謝 / クエン酸合成酵素 / ミトコンドリアDNA / 分岐鎖α-ケト酸脱水素酵素複合体 / クロトナーゼ / 3-ヒドロキシイソ酪酸-CoA加水分解酵素
研究概要

本研究では、ヒト肝臓のクエン酸合成酵素活性とミトコンドリアDNA量を測定し、それらに対する肝硬変の影響を検討し、昨年度に明らかにしたバリン代謝系の酵素活性に対する肝硬変の影響と合わせて考察した。ヒト肝臓は、名古屋大学医学部附属病院において行われた肝臓外科手術の際に得られた標品を用いた。ヒト肝臓のクエン酸合成酵素活性は、正常肝で4.50±0.4(mean±SE for 10 livers)units/g肝臓、肝硬変で4.77units/g肝臓であり、両者に差は認められなかった。ミトコンドリアDNA量は、正常肝で2078±489 arbitrary units(for 7 livers)、肝硬変で2184±256 arbitrary units(for 11 livers)であり、これらの値にも両者間に差は認められなかった。これらの結果より、肝硬変は肝臓中のミトコンドリアの個数には影響を及ぼさないことが強く示唆される。これまでに、肝硬変はバリン代謝の律速酵素である分岐鎖α-ケト酸脱水素酵素複合体活性、およびクロトナーゼと3-ヒドロキシイソ酪酸-CoA加水分解酵素(バリン代謝系の中間代謝物であり細胞毒性のあるメタクリリル-CoAを分解する酵素群)の活性を低下することを明らかにしたが、これらの肝硬変の影響は、肝ミトコンドリア全体の機能低下作用の1つではなく、バリン代謝系酵素に特異的な影響であることが考えられる。細胞内におけるメタクリリル-CoAの蓄積は、細胞障害を引き起こすことが明らかにされているので、本研究の所見は、肝硬変によるクロトナーゼと3-ヒドロキシイソ酪酸-CoA加水分解酵素の活性低下が肝硬変の発生もしくはその後の障害と関連する可能性を示唆するものである。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Toshiaki Nonami,et al.: "Low activity of branched-chain α-keto acid dehydrogenase complex in human liver." The American Journal of Clinical Nutrition. 62. 1023 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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