研究課題/領域番号 |
07671396
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
消化器外科学
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
梅本 淳 徳島大学, 医学部・附属病院, 講師 (60185072)
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研究分担者 |
駒木 幹正 徳島大学, 医学部・附属病院, 講師 (60215382)
梶川 愛一郎 徳島大学, 医学部, 助手 (40243688)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1995年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | 消化器発癌 / 胆汁 / 発癌物質 / ^<32>P-ポストラベル法 / DNA付加体 |
研究概要 |
我々がヒト消化管粘膜に見出した発癌物質は食物由来である可能性が高いことを論文等で発表した。これらは肝臓で代謝を受けた後、胆汁中に排泄されると思われる。また、我々の最近の研究ではヒト胆汁が大腸に前癌病変を形成することが示されている。 まず、ヒトの胆汁を有機溶媒抽出し、in vitroでDNAと反応させると共通な6種類のDNA付加体(B1-B6)が生成された(direct carcinogen)。これらの内、B4-B6は、以前我々が論文で発表したDNA反応性を有する胆汁酸の内のリトコール酸の抱合型によるDNA付加体であることが解った。B1-B3は日本人にもバングラデッシュ人にも共通に存在していた。そこで、ヒト胆汁からの発癌物質精製の試みとしてブルーレ-ヨンやレジンカラムを試したが、B1-B3の回収率は10%以下であった。 次に、逆相カラムを用いたHPLCにより、有機溶媒抽出された胆汁中の発癌物質を画分、各々の画分を濃縮しDNAと反応、^<32>P-ポストラベル法により分析すると、B1-B3が良く分離されることが解った。従来報告されている方法では、^<32>PでラベルされたDNA付加体でないとHPLCで検出でず、精製できても強力な放射活性をもった物質を構造分析することは事実上、不可能であった。今回、我々が開発した方法を用いれば、ラベルする前段階で発癌物質を大量に画分できるので、微量の発癌物質の精製が可能となると考えられる。 他方、indirect carcinogenを検出するために、PBやMCで誘導したラット肝のマイクロゾームやS-9を用いたDNA付加体誘導を調べたが現在までのところDNA反応性物質は検出されていない。また、β-glucronidaseやarylsulfataseを用い、抱合解毒された発癌物質を再活性化して検出する試みもおこなったが、少数例で低レベルの物質が検出されたにとどまった。
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