研究概要 |
(1) 34匹のSprague-Dawley系雄性ラットにDMHを40mg/kg/week,10回皮下注して大腸癌を作製した。DMH投与開始後20週目に注腸X線検査を行って腫瘍の大きさを判定した後、cisplatin(CDDP)群とirinotecan(CPT-11)群に分けて各薬剤の最大耐容量を投与した。5週後に注腸X線検査を繰り返し、腫瘍倍加時間により感受性を判定した。有効率はCDDP 6%,CPT-11 35%であった。 (2) 34匹のSprague-Dawley系雄性ラットにAzoxymethaneを7.4mg/kg/week,10回皮下注して大腸癌を作製した。(1)と同様な手順でUFTとUFT Plus CDDPの最大耐容量を5週間投与し腫瘍倍加時間により効果判定した。有効率はUFT 25%,UFT plus CDDP 50%であった。 (3) 本実験モデルによる抗癌剤の有効率は臨床における有効率と並行する結果であり、本モデルが大腸癌に対する抗癌剤の新しい二次スクリーニング法として有効と考えられる。
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