研究課題/領域番号 |
07671435
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
消化器外科学
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研究機関 | 関西医科大学 |
研究代表者 |
大草 世雄 関西医科大学, 医学部, 助手 (80247907)
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研究分担者 |
田中 完児 関西医科大学, 医学部, 講師 (90221390)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1997年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1996年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1995年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
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キーワード | 胃癌 / 胃癌培養細胞株 / アポトーシス / 腫瘍組織内浸潤リンパ球 / インターフェロン-γ / 抗癌剤 |
研究概要 |
アポトーシスは生理的細胞死であるが、悪性腫瘍組織中にも発生し、抗腫瘍剤で癌細胞を処理したときにも誘導される。癌を排除するための機構としてアポトーシスがあるならば、生体に有利に働く事が考えられる。また、腫瘍組織内浸潤リンパ球(TIL)は局所の免疫反応に重要な働きをしている。癌組織におけるアポトーシス発生の機序の一つとしてTILの作用によるものがあるのではないかと推測し、アポトーシスとTILの関係およびアポトーシスの発生誘導について手術材料(胃癌、乳癌)、胃癌培養細胞株(MKN28・6TG、MKN45、MKN74、NUGC3、KATOIII)を使用し検討した。結果、免疫組織学的検索ではTILが密に分布している部位に一致してアポトーシスが発生しているグループとTILの分布とアポトーシス発生部位の関係が明らかでないグループとに分けられることがわかった。前者はTIL数が増加するにつれアポトーシスの発生数が増加する傾向を認めた。また、後者はTIL数とは関係なくアポトーシスの発生は少なかった。二群間における臨床病理学的各因子を比較すると、リンパ管侵襲において前者は後者より有意に侵襲が軽度であった。その他の因子でも前者が後者より因子の程度は軽かった。癌細胞の持つ性質に加え癌組織を取り囲む微小環境にもアポトーシスの発生を促す要因があるのではないかと考えられた。また、培養細胞を使用した検討では、recombinant human interferon-γ(IFN-γ)添加培養により、いずれの細胞株も増殖が抑制された。しかし、その効果は細胞間で差があり、MKN28・6TG、NUGC 3、KATOIII、MKN45、MKN74の順に増殖抑制効果は強かった。一方、アポトーシスは逆にMKN45、MKN74に強く認められた。IFN-γのような抗腫瘍剤はアポトーシスの誘導を促進させるが、その効果は増殖抑制とは必ずしも一致はしないと考えられた。
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