研究課題/領域番号 |
07671462
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
胸部外科学
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研究機関 | 滋賀医科大学 |
研究代表者 |
加藤 弘文 滋賀医科大学, 医学部, 講師 (20111974)
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研究分担者 |
手塚 則明 滋賀医科大学, 医学部, 医員
岡田 慶夫 滋賀医科大学, 医学部, 学長 (10106825)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1996年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1995年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 養子免疫療法 / MUC-1 / 細胞障害Tリンパ球 / 肺癌 / 合成ペプチド / ATK活性 |
研究概要 |
MUC-1分子は特定の腫瘍細胞上に高発現する膜貫通糖蛋白であり、重要な腫瘍抗原の1つと考えられている。本研究では、合成ペプチドを用いてのMUC-1特異的細胞傷害Tリンパ球(CTL)の誘導を試み、その特異性を解析し臨床応用の可能性について報告する。 肺癌患者または健常人の末梢血単核球(PBMC)を合成ペプチドで刺激しIL-7存在下に培養を行った。さらに毎週ペプチドで刺激した放射線照射PBMCとIL-7、IL-2存在下に共培養しCTLを誘導した。4回の刺激で得られたCTLを用いて、そのMUC-1特異性を細胞傷害試験で解析した。解析結果は、CTLはMUC-1に特異的な細胞傷害を示した。すなわち、MLC、T47DのMUC-1高発現株に対して、強い細胞傷害活性がみられた。しかもその活性はNK活性に感受性を持つcold K562添加で抑制されなかった。また、MUC-1欠損株にほとんど細胞傷害活性を示さなかったのに対して、そのMUC-1遺伝子導入株に強い細胞傷害活性を示した。 本方法で誘導したCTLを用いた養子免疫法の臨床応用を、2例の進行肺癌患者に行った。2例ともCTLの投与に伴い臨床症状の改善と、腫瘍マーカー(CEA)の低下を認めた。また、副作用は軽度の発熱を認めるのみで重篤なものは認めなかった。 本方法は肺癌に対する養子免疫療法に有用であると考えられた。
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