研究課題/領域番号 |
07671515
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
脳神経外科学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
平賀 章壽 大阪大学, 医学部, 助手 (40243232)
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研究分担者 |
早川 徹 大阪大学, 医学部, 教授 (20135700)
大西 丘倫 大阪大学, 医学部, 助手 (70233210)
瀧 琢有 大阪大学, 医学部・附属病院, 医員
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1996年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1995年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | astroglia / immortalization / gene / transformation / immotralization / Astrocyte / Immortalization / Gene / Cloning / Carcinogenesis |
研究概要 |
形態、増殖能、および細胞マーカー発現は正常細胞と同様であるが、接着分子への走化性や、癌胎児性tenascinの発現、および易腫瘍化を示して、癌化中間過程にあると考えられる不死化1型アストログリア細胞を獲得し、この不死化1型アストログリア細胞と正常および癌化アストログリア細胞間でcDNAおよび蛋白発現の総合的な比較検討を行って、アストログリア細胞の不死化・悪性化の過程に最も関与する遺伝子を各々同定することを試みた。アストログリア初代培養細胞、その不死化細胞5株および癌化細胞15株を実験材料とし、平成7年度には、differential hybridization and display法を用いて不死化関連では26種の、また悪性化では17種の遺伝子配列を候補として遺伝子サブクローニングした。このうち、不死化に伴って発現が顕著に増加したのは、フィブロネクチン、インテグリンファミリー、heat shock蛋白、mortalinなどの既知の分子の他に、6種類の未知の遺伝子サブクローンが最終的に残り、平成8年度には、これらの遺伝子を老化細胞に導入して、細胞の変化を観察し、その役割を評価した。また、この6種の遺伝子の全クローニングを現在行っている。同様に、不死化より悪性化の過程ではc-fos, jun産物などの既知の分子を除いた4種類の未知の遺伝子サブクローンを得て、それを検討中である。また、癌抑制遺伝子p53がアストログリア細胞の癌化に関連し、不死化には関与しないことを報告した。更に、ヒト脳および悪性グリオーマcDNAライブラリーから各々のサブクローンにホモロジーの高い配列を検索し、ヒトグリオーマにおけるこれらの遺伝子の役割を検討している。このように、アストログリアの不死化・悪性化の検討はグリオーマ発生における病態解明に深く寄与するものである。
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