| 研究課題/領域番号 |
07671523
|
|---|
| 研究種目 |
基盤研究(C)
|
| 配分区分 | 補助金 |
|---|
| 応募区分 | 一般 |
|---|
| 研究分野 |
脳神経外科学
|
|---|
| 研究機関 | 山口大学 |
|---|
研究代表者 |
伊藤 治英 山口大学, 医学部, 教授 (90019927)
|
|---|
| 研究分担者 |
藤澤 博亮 山口大学, 医学部, 助手 (50238565)
前川 剛志 山口大学, 医学部, 教授 (60034972)
|
|---|
| 研究期間 (年度) |
1995 – 1997
|
| 研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
|
| 配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1997年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1996年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1995年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
|
|---|
| キーワード | 温熱療法 / 興奮性アミノ酸 / 微小透析法 / 脳血流 / グロコース代謝 / オートラジオグラフィー / プロテインキナーゼC / ラット / フォーボルジブチレート / グルタミン酸 / 興奮毒性 / グルコース代謝 |
|---|
| 研究概要 |
目的:脳腫瘍治療域の43〜45℃の温熱による正常脳組織障害の機序の解明のため、本研究では、温熱による脳損傷時の興奮性アミノ酸、脳血流、グルコース代謝およびセカンド・メッセンジャーシステムの変化について検討することを目的とした。
方法:成長雄ラットを使用して実験を行った(1)温熱の誘導をフラッドランプによる脳表面加温により行い、加温時の脳内興奮性アミノ酸濃度の経時的変動を微小透析法により測定した。(2)ラジオフリークエンシー(RF)装置による温熱誘導を行い、レーザー血流計を用いて加温前後の脳血流の測定を行った。(3)RF装置による温熱誘導を行い、ラジオイアイソトープ標識デオキシグルコースを用いたアートラジオグラフィーにより脳局所グルコース代謝の測定を行った。(4)^3H標識フォーボルジブチレート(^3H-PDBu)を用いたオートラジオグラフィーによりプロテインキナーゼCの脳内分布を測定した。
結果:温熱の誘導により細胞外液中のグルタミン酸濃度は、41℃加温では変化なく、43℃、45℃加温により著明に上昇した。組織学的に、43℃、45℃加温により脳虚血に類似した変化が観察された。脳血流は、41℃の領域では加温開始後に上昇しその後前値に復した。43℃の領域では一過性の上昇後減少した。45℃の領域で加温同定他断ちに著明に減少した。グルコース代謝は45℃の領域で著明に低下し、43℃の領域でグルコース代謝の著明な亢進を示した。対側脳でも代謝亢進がみられた。プロテインキナーゼC活性は、電極刺入側の種々の部位で低値を示し、対側脳でも変化がみられた。
考察:本研究の結果ら、温熱による脳組織障害の機序において脳虚血が関与することが明らかとなり、興奮性アミノ酸、ぐるこ-す代謝、プロテインキナーゼCの変化などの脳虚血と類似した所見が得られた。一連の成果は温熱療法の臨床応用の際の重要な情報となる。
|
