研究課題/領域番号 |
07671526
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
脳神経外科学
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研究機関 | 高知医科大学 |
研究代表者 |
栗坂 昌宏 高知医科大学, 医学部, 助教授 (30096804)
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研究分担者 |
佐田 泰夫 高知医科大学, 医学部, 助手 (50183380)
森本 雅徳 高知医科大学, 医学部, 講師 (00145153)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1996年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1995年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | Brain tumor / Free radical / Catalase / Superoxide dismutase / Immunohistochemistry |
研究概要 |
1.ヒト脳腫瘍組織における過酸化脂質、カタラーゼ、SODの含有量を測定し既に報告しているが、今回も症例を増して検討した。しかし、その成績は前回と同様であった。この測定法のみでは、良性腫瘍と悪性腫瘍との相違や予後を推測することができなかった。 2.最近、ヒト悪性星細胞腫の株化に成功したので、この培養細胞を用いて、各種化学療法の投与法の検討や放射線療法における照射法とSODの発現率を検討している。 3.ヒト悪性脳腫瘍のうち、悪性星細胞腫、膠芽腫、髄芽腫および転移性脳腫瘍におけるSOD発現率と、良性腫瘍のうち、髄膜腫、下垂体腺腫、神経鞘腫におけるSOD発現率と予後との関係をみた。SOD発現率は、良性腫瘍に高く悪性腫瘍で低かったが、再発性の悪性腫瘍の中には高い発現率を示すものがあった。予後は悪性腫瘍で不良であるが、これは生物学的悪性度に由来しているためと思われた。また、SOD発現率の高い例ほど予後不良であった。良性腫瘍の予後は、SOD発現率よりも手術による摘出度とよく相関した。SODの免疫組織化学的検索は、このモノクローナル抗体の反応が極めて弱いため、マイクロウェーブ反応器を購入し、良好な結果が得られるようになった。脳原発の悪性脳腫瘍においては、初発時よりも再発時にSODの発現率が高い傾向がみられ、補助療法としての化学療法や放射線療法によってSOD産生能が促進されると共に、これらの治療に対する抵抗性が獲得されているように思われる。今後はこの点に着目して、薬剤耐性を防止するための方法を開発し、悪性脳腫瘍の治療の向上を目指したい。
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