研究課題/領域番号 |
07671542
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
脳神経外科学
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研究機関 | 帝京大学 |
研究代表者 |
中根 一 帝京大学, 医学部, 助手 (00266305)
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研究分担者 |
金光 秀晃 帝京大学, 医学部, 講師 (10129992)
中込 忠好 帝京大学, 医学部, 助教授 (90198052)
田村 晃 帝京大学, 医学部, 教授 (80111532)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1996年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1995年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | cytokine / mouse / rat / MCA occlusion / cortical abiation / MCA / MRI / Streotactic destruction / MCA occlision / cortical / stereotactic destruction |
研究概要 |
ラット中大脳動脈閉塞モデルで、動物実験用のMRI装置を用い、同側視床・黒質に出現する遅発性の病変を確認した。閉塞4日後のT2強調画像で、同側の黒質が高信号に描出された。この変化は、1日後、および7日後以降には認められなかった。拡散強調画像では、この病変は高信号として描出され、細胞性浮腫が示唆された。同側視床においては、閉塞後7日以降、プロトン密度・T2強調画像で外側の腹側核に一致する部位が低信号として描出され、鉄の集積などが考慮された。上述の変化は、臨床例で観察された所見と同様であり、ラット中大脳動脈閉塞モデルにおける遅発性の虚血遠隔部の変化は、臨床で認められる変化と同様の機序であると考えられた。また、視床と黒質では、二次的変性の機序が異なる可能性が示唆された。 免疫組織染色のため、さまざまなモデルを作成した。マウスの皮質吸引除去モデルを作成し、遅発性に同側視床に神経細胞変性がおこることを確認した。マウス(20-25g)を使用し、総頸動脈より栓子を挿入し右中大脳動脈起始部を閉塞した。閉塞4日後、1週間後に灌流固定し、HE染色および抗IL-6抗体を用い免疫染色を施行した。右大脳皮質・および線条体に脳梗塞巣を認め、1週間後の免疫染色では、同側内包と大脳脚に染色性を認めた。しかし、同側視床・黒質には二次変性は認められたものの、抗IL-6抗体による染色性は認められたなかった。 遠隔非虚血部である視床・黒質変性後のregenerationに、IL-6が関与している可能性を想定していたが、1週間後の結果はnegativeであった。1ケ月後までの検討は必要と考えられた。今回、マウスの免疫組織染色のために作成したモデルは、非常に有用である。本研究を足がかりにして、虚血遠隔部の変性について、サイトカインとの関連で、さらに研究を進めたいと考えている。
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