研究課題/領域番号 |
07671549
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
脳神経外科学
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研究機関 | 関西医科大学 |
研究代表者 |
河本 圭司 関西医科大学, 医学部, 教授 (70077741)
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研究分担者 |
笠井 治文 関西医科大学, 医学部, 助手 (80268341)
今堀 巧 関西医科大学, 医学部, 助手 (10257909)
沼 義博 関西医科大学, 医学部, 講師 (40208278)
土田 高宏 関西医科大学, 医学部, 講師 (10181249)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1996年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1995年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | ブロモデオキシウリジン / 徐放性ポリマー / 9Lグリオーマ / 放射線増感剤 / BudR / ポリマー |
研究概要 |
1,ブロモデオキシウリジン(BrdU)徐放性ポリマーの開発 BrdUは核酸類似物質で、S期の細胞に取りこまれ放射線や紫外線に対する感受性を増加させる物質として知られている。全身投与により脳腫瘍の放射線感受性を高めようとする試みが成されたが、骨髄抑制等の副作用により、一般化しなかった。そこで脳局所投与を念頭におき、BrdU徐放性ポリマーの開発を行った。エチレンビニルアセテートコポリマーに50%の重量比になるようにBrdUを封入し、緩衝液中へのBrdUの放出を、高速液体クロマトグラフィーにより測定した。その結果、ポリマーからは30日以上にわたり持続性にBrdUが放出されることが判明した。 2,ラット9Lグリオーマ皮下腫瘍モデルを用いたBrdU徐放性ポリマーの放射線増感効果の検討 実際に徐放性ポリマーにより放射線による腫瘍縮小効果が促進されるかどうか判定するため、9Lグリオーマ皮下モデルを用い検討した。皮下腫瘍が1cm程度となったところで、ポリマーを腫瘍内にうめ込み、リニアックを用い10Gyまたは20Gy一括照射した。対照としては薬物を含有しないポリマーをうめ込んだ。効果の判定として腫瘍径を経時的に測定した。その結果、BrdUポリマー群と対照群との間に有意な差を認めなかった。その理由として、ポリマーにより放出されたBrdUの腫瘍への拡散が不充分であること、腫瘍内におけるS期の細胞はたかだか数%なので、放射線の照射方法として一括照射ではなく、少線量分割照射の方が有効な可能性が示唆され、今後の検討を要すると考えられた。
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