研究課題/領域番号 |
07671577
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
整形外科学
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研究機関 | 福井医科大学 |
研究代表者 |
井村 慎一 福井医科大学, 医学部, 教授 (90019886)
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研究分担者 |
奥村 康弘 福井医科大学, 医学部, 助手 (30204150)
大森 弘則 福井医科大学, 医学部・附属病院, 講師 (70242592)
馬場 久敏 福井医科大学, 医学部, 助教授 (00165060)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1996年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1995年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | セメントレス人工股関節ステム / fit & fill / 3次元コンピュータシミュレーション / 3次元非線形FEM解析 / relative motion / 相対的変位量 / Fit & Fill |
研究概要 |
(目的)本邦における二次性股関節症の近位大腿骨の解剖学的形状分類より独自に開発した新しいセメントレス人工股関節ステム(FMSステム)が、既存の代表的ステムと比較し、3次元的髄腔内適合性がどの程度改善し、またステムの初期固定性および大髄骨への応力伝達がいかに改善するかを明らかにするために、3次元コンピュータシミュレーションによる3次元的形状分析ならびに3次元非線形FEM解析を行った。 (方法)(1)臼蓋形成不全に由来する二次性股関節症35例35関節の近位大腿骨髄腔に対し、FMSステムと既存の市販ステムを3次元コンピュータシミュレーションソフト(MGA2)を用いて重ね合わせ、ステムの皮質骨との接触率(fit)と髄腔占拠率(fill)を比較解析した。(2)FMSステムと既存の市販ステム(omnifit)を各々、二次性股関節症の近位大腿骨モデルに挿入し、片脚起立時の軸荷重および椅子からの立ち上がり時の回旋荷重を想定した場合の3次元非線形FEM解析(ADINA6.1)を行った。 (結果)(1)FMSステムのproximal fit(ステムの近位1/3の表面積に対する表面処理部分が皮質骨と接触する面積の割合)は平均46%と他のステムより有意に高く、小転子下端および髄腔狭部レベルでのfill(髄腔横断面積に占めるステム横断面積の割合)は平均80%を越えており、これも他のステムに比べ有意に高った。(2)FMSステムはomnifitステムに比べ、ステム近位部での荷重分散が認められ、回旋力に対してもステム近位外側部でのステムの骨に対する相対的変位量(relative motion)が低く抑えられていた。 (結論)3次元コンピュータシミュレーションによるpreclinical testにおいて、FMSステムは二次性股関節症の近位大腿骨に対して、良好な適合性と固定性が期待できる。
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