研究課題/領域番号 |
07671595
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
整形外科学
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
酒井 和裕 山口大学, 医学部・附属病院, 助手 (90178525)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1995年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 血管移植 / 腱癒着防止 / no man's land / 実験的研究 / ブロイラー / 屈筋腱 |
研究概要 |
腱周囲組織損傷の伴うno man's land(Verdan Zone II)の屈筋腱損傷の治療で、滑膜性腱鞘再建に血管移植を応用し腱縫合部を血管内腔に納めることで癒着の無い腱癒合を得ることができるか否かを実験的に検証した。体重約2kgの雄ブロイラーを用い左第3趾中節掌側に切開を加え横5mm、縦10mmにわたり腱鞘を切除し深趾屈筋腱を露出して短腱紐と長腱紐の中央部で切断した。同時に右大腿より長さ10mmの大腿静脈を採取し、ヘパリン加生理食塩水で洗浄後、内腔の一側より中枢側切断腱端を挿入して反対側から引き出し、一旦、中枢側腱部に移植血管を寄せておいた。つぎに深趾屈筋腱の切断端同士を6-0ナイロン糸で2カ所に結節縫合し縫合部を覆うように移植血管を移動させ両端を残存する腱鞘と6-0ナイロン糸で縫合した。皮膚縫合後ギプス固定(tension reducing position)を行い3週間後に除去し、4週間後に標本を採取した。肉眼的に移植静脈は生着し腱癒合は得られていたが、縫合部は移植静脈内腔と癒着していた。この原因として腱縫合部が移植静脈と密着ししかも腱滑走が抑制されていたことが考えられた。この解決策として移植静脈内に術直後にヒアルロン酸を充填する、もしくは移植血管に動脈を使用することが有用と考えられた。
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