研究課題/領域番号 |
07671690
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
麻酔・蘇生学
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研究機関 | 東京慈恵会医科大学 |
研究代表者 |
豊田 茂芳 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (10246423)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1997年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1996年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1995年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 経食道心エコー法 / 麻酔 / 筋弛緩薬 / 体位 / 心循環系 / 冠静脈洞 / 冠動脈バイパス術 / 腹臥位 / パンクロニウム / ベクロニウム |
研究概要 |
すべての患者さん本人の承諾の上で下記の研究を行いました。 1.サクシニルコリンで挿管10分後Fractional area change(FAC)、一回拍出量係数(SVI)、心係数(CI)、駆出率(EF)、内径短出率(FS)を計測し、同時に心拍数(HR)、血圧(BP)を測定しました。筋弛緩薬のパンクロニウム(PB)群(n=10)は0.1mg/kg、ベクロニウム(VB)群(n=10)は0.08mg/kgを投与し、投与後3、5、10分に同様の計測を行いました。結果はPBはHR、BP、CIを増加させました。これはPBの迷走神経遮断作用によると思われました。一方、VBは心循環系に全く影響を与えませんでした。 2.全身麻酔導入10分後左室容量(LVV)、左室面積(LVA)、FAC、SVI、CIEF、FSを計測しその後体位を腹臥位にして15分後同様の計測を行いました。(n=15)。結果は腹臥位にするとLVV、LVAは低下しFAC、EF、FSは増加し、BP、CIは変化しませんでした。LVV、LVAが低下したのは腹臥位による下大静脈の圧迫による静脈還流減少によると考えられました。 3.全身麻酔導入後、人工心肺(CPB)開始前に冠静脈洞(CS)の血流速度(FV)、その時間積分値(TVI)、CS経(CSD)、HR、BP、CI、拡張期肺動脈圧(PAD)を測定し、冠動脈バイパス術を施行しCPB離脱後、同様の計測を行いました(n=25)。結果はCPB離脱後FV、TVI、HR、CIは増加し、BPは低下し、PAD、CSDは変化しませんでした。今回の結果は冠動脈バイパス術を施行し、冠動脈に流れる血流が増加した結果、CSに流れてくる血流も増加したためだと考えられます。経食道心エコー法は冠静脈洞血流をモニターすることによって冠動脈バイパス術の良否の評価を麻酔中にできる可能性があることが示唆されました。
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