研究課題/領域番号 |
07671741
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
泌尿器科学
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研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
宮尾 則臣 札幌医科大学, 医学部, 講師 (40200125)
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研究分担者 |
柳瀬 雅裕 札幌医科大学, 医学部, 助手 (80291558)
塚本 泰司 札幌医科大学, 医学部, 教授 (50112454)
岩澤 晶彦 札幌医科大学, 医学部, 助手
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研究期間 (年度) |
1995 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1997年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1996年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1995年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | 前立腺癌 / 浸潤 / 転移 / 細胞外器質分解酵素 / urokinase type plasminogen activator / 転写因子 / 浸潤・転移 / 遺伝子導入 / 浸潤能 / 浸潤抑制 |
研究概要 |
前立腺癌細胞の浸潤に関わる細胞外基質分解酵素を明らかにし、転写因子E1AFの前立腺癌細胞の浸潤に及ぼす影響を検討した。ヒト前立腺癌細胞株はPC-3とLNCaPを用い、in vitroで浸潤能を検討したところ、PC-3が明らかに高い浸潤能を示した。E1AFとurokinase type plasminogen activator(u-PA)の高い発現とを検討すると、PC-3での両者の発現が強いのに対し、LNCaPでの発現は著明に弱かった。これまでに、u-PAをコードしている遺伝子の上流にETS結合配列が存在し、ETSドメインを有するetsファミリー転写因子がu-PAの発現に関与していることが報告されている。先の結果から、前立腺癌の浸潤にu-PAが関与していること、さらに転写因子E1AFがu-PAの発現を制御している可能性が推察された。PC-3にdeletion mutant E1AFを遺伝子導入し、u-PAの発現、浸潤能の変化を検討した。E1AF、u-PAの発現をmRNAで検討すると、deletion mutant E1AF遺伝子導入株でu-PAの発現が抑制されてる結果であった。u-PA活性に関しても活性の低下が確認された。Deletion mutant E1AF遺伝子を導入したPC-3株のin vitro浸潤能に関しても、対照と比較し明らかに抑制されていることが確認された。u-PA promoter活性に及ぼすE1AFの影響をCAT assayで検討すると、E1AF遺伝子を導入することで促進されたu-PA promoter活性は、deletion mutant E1AFの導入で明らかに抑制された。このことから、転写因子E1AFはpromoter活性を促進することでu-PA活性を亢進していること、さらにdeletion mutant E1AF遺伝子はpromoter活性を抑制することでu-PA活性を制御していることが示された。以上のことからヒト前立腺癌の浸潤能はu-PAにより制御され、u-PAは転写因子E1AFにより制御されていることが示された。
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